Categories: 洒落怖

転生

この怖い話は約 3 分で読めます。

マサさんとキムさん、ジュリーと俺と権さん、そしてアリサは2台の車に分乗して、林家のあった町に向かった。
俺の運転する車に権さんとアリサ、そしてジュリーが乗った。
ジュリーにとっては、祖父の罪を林家と幸恵に詫び、供養して赦しを得る為の旅だっただろう。
しかし、ジュリーは目的地が近付くと涙を流しながら『初めて来た所なのに懐かしい・・・』と言っていた。
俺は何か予感じみたものを感じていた。

610 転生 ◆cmuuOjbHnQ sage New! 2007/11/12(月) 04:03:38 ID:I4yj/tj40
夕方、町に着いた俺達は、寺の紹介で杉村家と言う旧家に泊めてもらうことになった。
当主の杉村氏は50歳前くらいの男性だった。
ふと、仏間に目が行ったときに俺は気付いた。
杉村家は林幸恵の実家だ。
額に入った若い女の写真。
あれは林幸恵に間違いないだろう。
学校から帰宅した杉村氏の高校生の次女を見たとき、確信に変った。
杉村家の人々も驚いていたが、ジュリーと彼女はまるで姉妹のように似ていたのだ。
ジュリーも杉村家に来て、理由の判らない懐かしさを感じていたようだ。

翌日土曜日、杉村氏に伴われて俺達は町内を見て回った。
ジュリーは言葉には出さないが、見るもの全てが懐かしいといった風情だった。
あちこち見て回って、ある地蔵の前に来た時、俺はぞわっと寒気を感じた。
地蔵の背後には鉄柵と鍵で封じられた深そうな穴がある。
穴からは嫌な空気が漂っていた。
横を見るとジュリーが立ちくらみでも起したように倒れ掛かった。
近くにいた杉村氏がジュリーを抱き止め、その日はそれで戻る事になった。
ジュリーは杉村氏に背負われて杉村家へ戻った。

612 転生 ◆cmuuOjbHnQ sage New! 2007/11/12(月) 04:04:17 ID:I4yj/tj40
翌日の昼頃、俺達は寺の墓地にいた。
林家の墓所だった所で住職が経を上げて、墓地での儀式は思ったより簡単に終わった。
本堂に戻ると其処には縄の囲いと護摩壇が用意されていた。
これからが本番のようだ。
護摩が焚かれ、住職が経を唱えながら火に護摩木を加える。
炎は天井まで焦がすのではないかと言うほど高く上った。
住職の読経は続く。
ぞわっと異様な気配を感じてマサさんを挟んだ位置にいるジュリーを見た。
汗をびっしょりかいてぶるぶる震えている。
美しく整っていた顔は悪鬼の形相だ。
遂に彼女の中の「獣」が目を覚ましたのだ。
彼女は奇声を上げて立ち上がった。

613 転生 ◆cmuuOjbHnQ sage New! 2007/11/12(月) 04:05:01 ID:I4yj/tj40
マサさんは彼女と同時に立ち上がると、彼女の背中をパシーンと大きな音を立てて何度も平手打ちした。
そして、落雷のような大きな怒声で、日本語で叫んだ。
「林幸恵、姜時憲は姜相憲がお前の敵を取って殺したぞ。

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bronco

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  • アジアでタイ人が美人は認めるけど、整形大国の韓国人がツートップ扱いはないわー。フィリピンの方がエキゾチックでナチュラルな美人が多い。

  • これって洒落怖?なろうじゃなくて???
    起承転結出来すぎてて一話完結なかんじがすごく怖くない。まとまりすぎなのに長いしこわくない。

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