Categories: 洒落怖

確執

この怖い話は約 3 分で読めます。

470 本当にあった怖い名無し sage 2008/09/09(火) 17:02:27 ID:e59Ryvf80
長文投下します。

学生時代、とある地方都市で下宿生活をしていた俺は、
クラブのボーイのアルバイトをしていました。
そのクラブの客層は中小企業のお偉いさんが中心で、接待とかに良く使われていました。
店のトップには親会社があって、その下にマスターがいて、ママ、チーママ、その他ホステスといった感じで、
女の子の中ではチーママが特に仕事が出来、お客さんからの人気も高かったんです。

俺はホステスさんや常連さんにも気に入られ、
出勤するとホステスさんから弁当をもらったり、
お客さんからはおひねりを頂いたり、席に呼ばれたり、楽しくバイトしてました。

でもやっぱり女の世界でした。
嫌な客をあいつに押し付けられただとか、あいつに枕営業をされて客を取られただの、
ホステス同士のいざこざは良くありました。

471 本当にあった怖い名無し sage 2008/09/09(火) 17:04:08 ID:e59Ryvf80
中でも多かったのはママが特定のホステスを贔屓していて、
いいお客さんにつけたり、出勤時間や同伴手当てをオマケしている。
といったママへの苦情でした。

ママとその取り巻き 対 ホステスという構図が自然に出来上がり、
この対立の間で、チーママはママとホステスの板ばさみになってしまいました。

ママには自分に反抗しているホステスを束ねていると思われて毎日いじめられ、
ホステスからはチーママがしっかりしてないからこうなった等と言われ、
チーママは次第に精神的に追い詰められてしまっていました。

マスターが相談に乗っていましたが、チーママはアルコールに依存するようになり、
酔って出勤して接客中に寝たり、待機中なのに店の酒を勝手に飲んだりするようになりました。
仕事が良く出来たチーママの面影はありませんでした。
それらの事が親会社咎められ、チーママはホステスに降格してしまい、出勤日数も減らされ、
店での飲酒も禁止となりました。

472 本当にあった怖い名無し sage 2008/09/09(火) 17:05:05 ID:e59Ryvf80
前置き長くてすみません。

ある日の事です。
俺が出勤するともう二階に誰かいるようでした。
店の鍵を開けるのはボーイの役目なのですが、
もうすでに鍵は開いていました。
マスターが二階で店舗業務をしているんだろうと思い、気にしませんでした。

いつものように届いた酒を二階にある倉庫に持って行こうと思い、
二階にいるであろうマスターに挨拶をしながら階段を上ったんですが、
返事がありません。

まぁいいかと思い、倉庫の中へ入って行くと、
とんでもない状態でした。

倉庫内にはビールや焼酎の空き瓶が散乱し、
チーママが隅の方で頭から血を流して体を痙攣させながらうずくまっていました。
俺はあまりの光景に気が動転してしまい、
階段を転げるように下りてすぐに救急車を呼びました。

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