Categories: 洒落怖

男の言葉

この怖い話は約 2 分で読めます。

511 本当にあった怖い名無し sage 2008/09/10(水) 15:33:25 ID:/uDaUn6z0
うちの爺さんの話。だいたい20年くらい前。

爺さんが夜中寝ていたところ、外から「ぶぇ…びぇ…」みたいな変な声がした。
最初は蛙かと思ったが、どうもくぐもった人間の声のようで、
外国語のような、よくわからない言葉を繰り返してる。

夜中に人の家の前でうるせぇ、とは思ったが無視していると、呟いてる言葉に
「ぶぇ…○○○○…び…」と、自分の名前が聞き取れる。

起き上がると、いつの間にか窓に人影があって、声も間近に聞き取れる。

爺さんは木刀を持って外に飛び出した。
すると家の裏に男が立っていて、まだぶつぶつと呟いてる。
「てめぇ、ひとんちで何してやがる!」と叫ぶと、男は振り向いた。

男は口中血だらけで、喋るたびにぼとぼとと血が落ちていた。
口が傷だらけで、だからしゃべり方がおかしく聞こえたらしい。

さすがに異様な風体に驚いたが、男が逃げ出すでもなくぶつぶついっているので
爺さんはもう一度「てめぇ、ひとんちで何してやがる!」と叫んだ。

すると男は、そのときだけははっきりと「ここはお前の家じゃない、お前の墓だ」と答えた。

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