Categories: 洒落怖

天職

この怖い話は約 2 分で読めます。

405 天職 その6 sage 2009/10/02(金) 17:21:47 ID:6o8g/lvm0
次の日の朝刊を見ると、小さく記事が出ていた。嘆息し、会社へ向かう。
会社に着き、面接を受けた部屋に通されると、専務と社長が待っていた。
専務は言い出しにくい様子だったが社長に促されて切り出した。
オレの勤務態度には特に問題ないこと。
会社の都合で辞めてもらいたいこと。
退職金を出すので依願退職にして欲しいこと。
オレはほとんど聞いてなかった。
後日辞表を持っていきます、と言うと、もう会社のほうで書式を用意してあった。
日付と署名を書き込み捺印すると封筒を渡された。

無駄遣いしなければしばらく働かなくてもやっていける程度の金額が入っていた。

406 天職 終わり sage 2009/10/02(金) 17:22:08 ID:6o8g/lvm0

天職 1 天から授かった職業。また、その人の天性に最も合った職業。Yahoo!国語辞典より

あれからいくつかの会社に勤めたが、どこもそう長続きはしなかった。
ただ、学歴の割には稼げているほうだと思う。とりあえず、もう職種で迷う必要は無い。
三つ前の会社では面接時に聞かれる専門の資格も取らせて貰った。

先月末でまた辞表を出したので今はまた、履歴書を書いている。

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