Categories: 洒落怖

深夜のドライブ

この怖い話は約 3 分で読めます。

石というか岩の辺りまで来ると、その場所は少し開けており、車を止めて降りてみたが周囲には
誰もいない。
俺はひろしに「誰もいねーじゃん」と、はいはいそろそろネタばらしよろしく的に聞くと、ひろしは
ちょっとキレ気味に「マジで見たんだって!」と言い出した。
仕方なく俺となおきは岩の辺りを車のライトで照らしたりしていると、岩の裏側の下のほうに何かが
見えた。

最初になおきがそれに気付き、俺達は岩の裏側へと回り込んだ。
そこで俺達は背筋に寒い物を感じた。
岩の裏側に回ってみると、さっきまで気付かなかったのだが、女物のブーツの片足だけが
落ちていた。

304 深夜のドライブ 3 sage 2009/06/23(火) 00:41:18 ID:bn0ryByu0

俺が「…もしかして自殺?」と独り言のように呟くと、なおきが「近くに車とかなかったぞ、どうやって
こんなとこまで来るんだよ、置き去りにされたとかか?」などとあーだこうだ話していたのだが、
ふと気付くとひろしが全く会話に入ってこない事に気が付いた。

俺がひろしに「お前はどう思う?」と聞いたのだが、ひろしは林の中の一点を凝視していて
全く返事をしない。
なおきが「ひろし?」と聞くと、ひろしは真っ青な顔で林の中を指差した。

その方向を見てみると、背の低い木の枝や草が折り重なっていて良く見えないが、7~8m
くらい先に明らかに人がいる。
更に良く見てみると、女の人のようだ。
年は10代後半から20代前半くらい、服装も普通で何もおかしなところは無い。
強いて言えば、髪の毛が結構長いのだが、それが顔にかかっていて表情は全く読み取れない。

なおきが「なんだ。やっぱ置き去りにされたんじゃね?可哀想だから家まで送ってやるか」と
林の中に足を踏み入れようとすると、ひろしが「やめろ!」と突然大きな声を出した。

なおきはそれを意に介さず女の人を呼んだりしていたのだが、俺はその女の人がおかしい事に
気が付いた。
髪の毛が前に垂れ下がっているから顔が見えないのかと思ったがそうではなかった。

305 深夜のドライブ 4 sage 2009/06/23(火) 00:42:05 ID:bn0ryByu0

首が180度逆を向いていた。
俺がその事に気付いたとき、その女がなおきの呼び声に答えるかのように振り向いた。
正確には「背中をこちらに向けた」
暗くて目は見えないが、その女の口元は微笑むように笑っている。
流石になおきも女の異常な姿に気付いたらしく、3人とも暫らく黙ってしまった。
というより動けなかった。

沈黙していたのは10秒もなかったと思う。
突然ひろしが俺となおきの手を掴んで車の方へ走り出した。
ひろしに引っ張られ走る俺は、何となく後ろを振り向いた。
するとその女が微笑んだまま後ろ歩きで草や木の枝をかき分けながらこちらへ
向かってくるのが見えた。

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