Categories: 洒落怖

報い

この怖い話は約 3 分で読めます。

俺に背を向けるようにして、女が、立っていた。

伸びまくって床についているひじきみたいな髪の毛。
和服のような、とにかく汚いズタボロな服。腰に鈴がいくつもついていたと、高2の俺は記述している。

そこで俺は気付く。俺に対して背を向けてるんじゃなくて、Bを見ているんだと。
B「なんだよ、そんなとこに突っ立って口あけて、何してんだよ、お前」
俺に向かって怪訝そうに言うB。その鼻から、鼻血が流れ出していた。
B「え?鼻血?…ってか目が痛ぇ。目。目が。」
その目は、人間ってこんなになれるんだと思うほど充血してて。
B「目が!!」
Bは急に騒ぎだした。首から上がいつの間にか真っ赤になっていて、うっ血してるようだった。
鼻血からの展開が急すぎて、なんか俺もついていけない。ってか、その前に恐くて一歩も動けない。
Bから目を離してAを見ると、Aは、鼻血を流しながら女を動揺した顔で見上げていた。
Cは、Bどうしたんだよ、大丈夫!?と至って普通な反応。
どうやら、Aと俺にしか女が見えてないらしかった。
こいつは人間じゃないっていうその事実を飲み込むのに、数瞬かかった。
というか、さっきから、女がブツブツと何かをつぶやいている。

594 本当にあった怖い名無し New! 2011/11/09(水) 01:15:49.61 ID:5HGm50CP0
「  ソワカ  シキソ ンミッタ ソワカ カシコミカシコミマモウス   」

聞き取れれたのはこんくらいだけど、ぶつぶつ呟いてた。
そわかとかしこみかしこみまもうすだけは、はっきり聞き取れた。
そのうち自分も鼻血を流していることに気付いた。拭ったところで、動かなきゃという思いに駆られる。
だけど、足がすくんで助けに行くことが出来ない。そこで、
俺「A!!」
と、叫んだ。叫んだといっても、自分でも驚くほどぱっさぱさに渇いて掠れた声で、だ。
Aは俺に呼ばれてはっとしたようで、「C、来い!」とCに声をかけると、
かなり素早い動きでBをお姫様抱っこして、女の横を素早く通り抜けこっちに向かって走ってきた。
Cも困惑した顔でこっちに走ってくる。
Aは俺をこして玄関前まで止まらずに走り、
A「C、開けてくれ!」
とCに頼み、Cに玄関を開けてもらって、Bを抱えたまま弾かれるように外へ出て行った。
CはAの後についていこうとして、玄関で俺を振り返り、「早く!」と俺を手招きした。
俺はというと、まだ動けなかった。なんか、立ったまま腰が抜けた気分だった。
視線をCから、女に移す。
…女は、ぶつぶつ言いながら、こっちを振り返ろうとしていた。
その緩慢な動きのなかで、横を向いた女の「首」に…えぐられたような傷跡があるのに気付いた。
ぐろい。気持ち悪い。
吐きそうな気分になり――俺は、女がこっち向きになるにつれて、目が痛くなっていることに初めて気付いた。

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bronco

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