Categories: 洒落怖

嫉妬

この怖い話は約 3 分で読めます。

うわぁ、どうしよう…怖すぎる…つか何でいきなり幽霊?俺なんかしたっけ?
と、Oの方を向くとOがこっちを向いている。
いや、俺の後ろ…助手席側の窓の向こうを凝視している。

俺「あの…」
O「うん、今俺君の後ろにいる。俺君のこと凄い見てる。」
俺「どうすれば…」
O「特別悪いことしそうじゃないから、もうちょっと待ってみようか。」

それからどのくらい経っただろう。いきなりOの表情が変わった。
O「俺君、あたしに抱きついて!」
俺「え!?」
なにこの展開。俺がオドオドしていると、
O「いいから早く!!」
Oの目はかなり本気だった。よくわからんけど、とりあえず抱きつく。Oは相変わらず窓の方見つめながら、
O「俺君はあたしのもの!見ればわかるでしょ!?あなたなんかに渡さない!早く帰ってよ!」
Oは絶叫にも似た形で叫んでいる。
俺はほんとにどうしていいのか分からず、抱きついたまま固まっていた。
にらみ合いは続いているようであったが、ふっとOの力が抜けた。

もうちょっとです、すいません…

171 本当にあった怖い名無し sage 2011/12/04(日) 22:23:18.28 ID:xqLw6fbI0

あれ?終わったのかな?と思い、Oの顔を見ようと肩越しに後ろを見た。

俺「うわあああああああああああああああああああ!!」
いた。顔くしゃくしゃにして笑っている老婆がそこに立っていた。
Oは!?とOを見ると、どうやら気絶してしまったようで、ぐったりとしている。

俺はとりあえずどうしていいのか分からず、その老婆に向かって意味分からんこと叫びまくってたと思う。
俺「うわあああああああああああああああああああ!!」
いた。顔くしゃくしゃにして笑っている老婆がそこに立っていた。
Oは!?とOを見ると、どうやら気絶してしまったようで、ぐったりとしている。

俺はとりあえずどうしていいのか分からず、その老婆に向かって意味分からんこと叫びまくってたと思う。

すると突然クラクションの音が聞こえた。
音のする方を見ると母親の車が。
再び窓側に向き直ると老婆は消えていた。

母は車から降りてきて、涙目で気絶している女の子を抱きしめている息子を見ると、眉をひそめながら、
母「…あんたさぁ、自分ん家の車庫で何女の子と抱きついてんの?」

174 本当にあった怖い名無し sage 2011/12/04(日) 22:32:13.21 ID:xqLw6fbI0

俺は母親に今あったことを全て説明していると、話し終わらないうちに鼻で笑うと、
母「なに言ってんの?ところでその可愛い子はあんたの彼女かね?」
とか言ってニヤニヤしていた。この母親は駄目だと思った。

Oは目を覚まし、
O「あぁ…なんとかどっか行ってくれたみたい…」
と大きなため息をついてから、
O「最初はね、無表情で俺君のこと見てるだけだったから、無視してればいなくなると思ったんだけど、いきなり笑いだしてね。
そしたらいきなり背中がゾクゾクなって、俺君のこと連れてこうとしてる気がしてね。だからあたしに抱きついてもらったんだけど…そっかぁ、最後に助けてくれたのは俺ママだったかぁ。(笑」

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