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足音が家に響いていた。
この時、聞こえてくる足音が3階から2階にかけての階段あたりのものだとすぐにわかった。
小さい頃、姉たちの部屋が3階にありご飯を呼んだと時に、居間でよく聞く階段を駆け下りてくる感じそっくりだった。
ただこの時違っていたのは、音がダッ、ダッ、ダッ…ではなく、タッ、タッ、タッ…という軽快な足音だった事だ。
実家にいた頃、弟がよく階段を走り回っていた子供の軽快な足音。まんまその音が家中に響き渡っていた。
階段を下っては上り、下っては上り、それに聞き入って耳をすませていて、ハッと我に返り、血の気がサッと引き、鳥肌が立った。
テレビの消音を取りやめ、音量をガツガツ上げまくり、亀仙人のくだりを必死に聞きいった。
この時だけ、これほど亀仙人の長ったらしいくだりが嬉しかった事はなかった。
しばらくすると、姉夫婦が帰ってきた。
その夜は、怖くて自分の部屋に戻れなく、1階の居間で姉と一緒に寝させてもらった。
892 暖簾越し 2011/06/12(日) 20:14:28.24 ID:bg+r/Ube0
お盆2日目の朝、頭の中でそういえば初日に見たあの白い影と夜中の足音がイコールしている気がしてならなく、頭の中はそれでグルグルしていた。
よく考えたらお盆だから、家にご先祖様の誰かが帰ってきてるのかもと思い直し、怖くない怖くないと、自身に言い聞かせた。
だけど、やっぱ怖がりの身としては、身内だろうが怖いもんは怖かった。
その日の夕飯、それとなしに父(長男)に聞いてみた。
「うちの家系で4、5歳の子が亡くなった事ってある?」
この時、何故か自分はその白い影、もしくは階段を駆けていたのが、4、5歳の子だという気がした。
背丈が小柄な6歳の弟よりも低かったなー…と思ったからだった。
父は知っている限りではそんな幼くして亡くなった子供は家系にはいないと言った。
もしかしたら自分が知らないだけで、昔はいたかもしれんと言われた。
いきなりそんな事を聞いてくる娘に特に何てことなく、さらっと会話が終了。
お盆だし、もしかしたらご先祖様の誰か…もしくは全くの知らない誰か……orz
つい知らない誰かの方だったら嫌だなとか、マイナス思考になり。やっぱりビビッていた。
だいたいそういうの(霊感)ないし。遭遇した事がないので…、だけどもしかしたら世の中科学とかで解明できない事ってあるから、そういう幽霊とか類のものがいるのかなと?
そして自分は、お盆だし誰だってちょっとぐらいは何か感じる事ぐらいはできるのかと思いなおした。
それに、そんな事頻繁に起こるわけないないと、その日の夜は完璧に楽観しまくっていた。
893 暖簾越し 2011/06/12(日) 20:15:45.92 ID:bg+r/Ube0
その日の夜、お風呂から上がり、洗面所で洗顔やら化粧水やら肌ケアをしていると…何か視線を感じた。
洗面所から続く廊下には戸はなく、暖簾がかかっているだけ。
その暖簾は長くなく、自分の立ち位置から上半分は暖簾で視界がさえぎられ、下半分は廊下の床が見えていた。
視線は気のせいかと思い、鏡の方へ向き直ろうと思った時…