Categories: 洒落怖

お手伝い

この怖い話は約 3 分で読めます。

963 本当にあった怖い名無し sage 2011/06/13(月) 10:09:48.30 ID:M7dYGReO0
「お手伝い」
僕は某宅配会社で働いてるんですけど。
その日も普通に仕事をこなしていました。
マンションに荷物を届けることになったんです、12階に。別に珍しくともなんともない話ですよ。山口さんというお宅でした。
その日は彼女と約束があって、早くかえりたかったんですよ。
なので階段を使って走って12階まで行ったんです。
軽い荷物だったのでそこまで疲れることもなく、無事に山口さんにお届けすることができました。
帰り道、何気なく山口さん家の隣の家をみました。玄関ですけどね。張り紙があったんです。

964 本当にあった怖い名無し sage 2011/06/13(月) 10:12:18.22 ID:M7dYGReO0

年老いて足腰が悪くなり、
ゴミを捨てに行くことができません。
どなたか代わりに手伝ってくださいませんか?

彼女との約束のために早く行きたかったけど、困ってる人をほっとけないというか…
僕はチャイムを鳴らしてしまいました。
あ、この際ゴミを捨てる日は…とかいうのはおいといてくださいねw
70歳ぐらいのおじいさんがね、出てきたんです。
僕は言いました。
「あの、張り紙を見て…」
すると、
「おぉっ、ありがとな。ちょっと用意するからこれでも食べて待っててな。」
とても優しい口調で、そう言われお菓子をいくつか渡されました。

965 本当にあった怖い名無し sage 2011/06/13(月) 10:14:38.09 ID:M7dYGReO0
5分ほど待ったでしょうか。おじいさんに小さめのダンボールを渡されました。
ガムテープできちんと閉じてあってゴミとしては少し不自然な気もしたんですよ。
だけどまぁいいかって。
「お預かりしました。では、捨てておきます。」
「えぇ、ありがとう。わざわざすまんね。よろしくね。」
「では。」
中身が重かったのでエレベーターを使うことにしました。まぁ溜まってたんだろうな。本当に足腰が悪そうだったし。とてもいい人そうだった。だけどやけに寂しそうだったな。そして僕が来たとき、ガッカリしてた気がします。
あぁ、もうすぐ6階だ。

966 本当にあった怖い名無し sage 2011/06/13(月) 10:16:58.69 ID:M7dYGReO0
ダンッ!!

びっくりしました。エレベーターの階表示が6を指した途端にダンボールが天井にものすごい大きな音をたててぶつかるんです。急にダンボールがあがったので少し笑ってしまいましたよ。だってありえないですもんね。
僕はすぐさま中身を確認しました。するとね、鉄アレイにピアノ線がぐるぐると巻きつけられてるんですよ。
びっくりですよね。えぇ、すぐに12階まで戻りましたよ。おじいさんの部屋まで。

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