Categories: 洒落怖

手の行動

この怖い話は約 2 分で読めます。

875 本当にあった怖い名無し sage 2010/05/19(水) 00:03:15 ID:UzhH9m/U0
夕暮れに立ち尽くす俺の車。嫁は頭を抱え、小刻みに震えている様にも見える。
俺も小便がちびりそうだったが、努めてなるべく明るく、嫁にまくしたてた。
「なんだよ?お前いっつも笑って解説してたじゃん。あんなのいつも
見てたんだろ?今回俺も見えたけど、すげえなあれは。」
暫くの静寂のあと、嫁が口を開いた。
「・・・・・あんなの、初めてだよ。・・・・アンタは、気付かなかったろうけど。」
「なにがよ?」
「あの腕。邪悪な感じがしない。かなり上位の存在だよ。」
「・・・じゃあ良い霊とか、神様じゃね?運転手が悪い奴で、なんかそんなんじゃないの?」
「そんな訳無い、絶対におかしい。あんな上位の存在が、あんな行動するわけがない。
やっている事は悪霊そのもの。だけどあの腕は光に包まれてた。
分からない。自分の無知が怖い。・・・怖い。頭がおかしくなりそう・・・」

嫁の話を聞いていると俺も頭がおかしくなりそうだったので、わざわざUターンして
その現場から離れ、実家には帰らずに居酒屋に直行、二人で浴びるほど酒を呑んで、
近くのビジホで一泊した。、
あの手は一体何だったのか、俺は未だに全く理解できない。
ただ、あんな体験はこれっきりにしたいもんだ、と心底思った。

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