この怖い話は約 3 分で読めます。

130 9/11 2007/07/24(火) 17:27:31 ID:sqRAKzeK0
20時25分。山道を進み、廃校に着く。
なんてとこだ。俺は霊感がある訳じゃないが、ここは危険だと分かる。何かいる。
俺はみんなの名前を呼んでみる。・・・が、返事はない。
D「2階の教室にいるのだろうな。」
俺「あぁ・・・何か来ても、見なければ、平気・・・だよな?」
D「だといいな。6人を探して、早く戻ろう。」
不安が高まる。一刻も早くここから帰りたい。

2階へ行く。ギシギシと床が鳴る。古い木造建築。
風が吹き抜ける。隙間風が不気味な音をたてる。
もう、何もかもが怖い。
懐中電灯の明かりだけを頼りに進む。
D「そこの教室だ。」
問題の教室に着いた。あぁ、この中に・・・もう逃げ出したい。

131 10/11 2007/07/24(火) 17:28:23 ID:sqRAKzeK0
Dと教室に入る。
机や椅子はほとんど無い。閑散とした教室。
部屋の真ん中辺りに、何人が倒れている。見覚えのある服装だ。
背後からの気配は・・・まだ、ない。Dが居るだけだ。
俺は倒れている人の元へ、ゆっくりと近づいて行った。
そこで、ふと窓の外を見た。辺りは真っ暗だ。
月明かりのみ。他には何も見えない。
木々に隠されて、点けたままのテントの明かりも見えない。

見えない。見えない・・・?明かりは・・・見えない!?

俺は気付いた。

遅すぎたが、気付いた。

132 11/11 2007/07/24(火) 17:29:10 ID:sqRAKzeK0
倒れてる人を見る。3人だ。やはり3人だ。6人じゃない。
騙された。

嘘つきは部長じゃない。いや、部長“だけ”じゃない。
ここからはどうやったって、テントの明かりは見えない。
女の子は嘘つきだ。
女の子の連れは居なかった。そもそも女の子なんて、居なかった。
倒れてるのは、俺の知っている3人だけだ。
部長も嘘つきだ。
そして、当然、Dも・・・嘘つきだ。
今、俺の後ろに居るDも。

何か聞こえる。子供の笑い声だ。
楽しそうな声。いや、狂ってるようにも聞こえる声だ。
俺はこれから、どうすればいい?誰か教えてくれ。

20時38分。Dがそっと、俺の肩に手を置いた。
俺の時間はここで終わる。

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bronco

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