Categories: 洒落怖

絶対に入ってはいけない温泉

この怖い話は約 3 分で読めます。

足湯でくつろいでる途中、一番この温泉の歴史、怪奇現象に詳しいAが色々と話してくれた

その昔この町が温泉バブルに沸き、いい湯が湧き出てるとされるこの地も整備しようということ話になったこと
整備は順調だったが、ある日掘削機器の不備による事故でかなりの死傷者が出たこと
その後作業を再開しなんとか完成にこぎつけたものの、作業中は怪我人や体調不良になる者、怪しい人影等を見た者が多発し散々だったこと
完成し営業を始めたはいいものの、怪奇現象が多発したこと

・入浴してるといきなり湯の中から足を掴まれる
・いきなり作業着を着たおっさんが入ってきてそのおっさんと目があうとのぼせ気味になり失神する
・いきなりお湯の温度が上がり、湯船から出ようとするも金縛りにあったように動けず大やけどを負う
・髪を洗ってると肩に誰かの手の感覚、だが振り向くと誰もいない

結局重傷を負う人も出てきたので町が強引に閉鎖させたらしい
だが俺たちがいる間はそのような現象も起こらず、もう事故から何十年も経ってるから祟りも薄まってきてるんだろうなあということで笑いながらその温泉を後にした
だがその晩俺が家の風呂に入ってる時から事態はおかしくなっていく

542 温泉 sage New! 2012/08/29(水) 18:40:13.30 ID:mEGWTIIw0
その晩いつも通り風呂に入ってくつろいでた俺
髪を洗おうとシャンプーを頭の上で泡立ててた時だった
頭の上で増えていく泡に違和感を感じた。明らかに手の平の上にとったシャンプーの量に比べて泡立ちすぎなのだ
よく泡立つシャンプーにでも変えたのかなと俺が思ってるうちに泡は異常な速度で増えていく
異常を認識し目をあけた瞬間、風呂中に泡立った泡が俺の顔を覆いつくしてしまった

いざ泡に囲まれてみるが分かるが圧迫感が凄く息が出来なくなってしまうのだ
泡一面の中なんとかドアに手を掛けようとするも目がやられてしまい中々手が届かない
やっとのことで手が届いたものの今度はドアが動かない。家の風呂のドアに鍵などついてないというのに
完全に手詰まりになり命の危険を感じ始めた俺は必死に親父やお袋のことを叫び始めた
そして足をばたつかせなんとか自力でもドアを開けようと試みる

その時誰かが俺の脚を掴みドアとは反対側の方向へ引っ張り始めた。冷たい手だ、間違いなく風呂の中に誰か他にいる
家の風呂は俺がギリギリ横になれるくらいの広さしかないのだが、その時は長い間足を掴まれ引きずられた記憶がある
その手の主は俺をどこに連れて行こうとしてたのか

数秒後叫び声を聞いて駆けつけた親父によって失神されてる俺が救出された
ただ現場を見たはずの親父によれば大量の泡なんて全くなかったし、勿論風呂の中には誰もいなかった。ただ俺がそこに失神してただけだということだった

543 温泉 sage New! 2012/08/29(水) 18:42:11.35 ID:mEGWTIIw0
約1時間後、意識を取り戻した俺はこれは間違いなくあの温泉の祟りだと確信した
すぐにAとBに連絡を取りAとは連絡がついたが、B宅に掛けるととんでもないことになっていた
電話に出たBの妹が言うにはBが風呂で滑って転び頭を強く打ち、ドアのヘリの部分に打ちつけ意識がないのだと
すぐに2人で病院に行き一晩中病院で過ごしたものの結局Bの意識は戻らなかった

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