Categories: 洒落怖

電話

この怖い話は約 3 分で読めます。

泥棒かも?と恐ろしくなったHちゃんは携帯のリダイヤル番号を見ました。
間違い電話などでは有りません。しっかりと自宅の電話番号になっています。
警察に通報しようかとも思いましたが、何かの間違いだった場合の事を
考えたHちゃんは、自宅は店から自転車でも20分の距離だから、と言って
Uさんとボーイさんに一緒に部屋まで言って欲しいと頼んだのです。
店の前でタクシーを拾い、5分ほどで3人はHちゃんのアパートに着きました。

部屋は2階だったので、Uさんの提案でUさんとボーイさんがドアの前に行き
下の通りでHちゃんがもう一度電話してみる事になりました。男二人でドアを外から
押さえておけば、中から不審者が出ようとしても安全だと言うのです。
準備が整い、Hちゃんが部屋へ電話をかけました。

さっきと同じで5回のコールの後、留守電のメッセージが聞こえました。
『ただ今留守にしております。ピーという発信音の・・・』という所でいきなり
「オアアアァー!」という男の物凄い絶叫が聞こえて電話は切れました。

部屋の前に行き、Uさん達に説明すると、確かに中で電話は鳴っていたがそんな
悲鳴なんか聞こえなかったと言います。5回鳴って切れた、と言うのです。
そこでUさんが携帯を受け取って、リダイヤルしました。すると話中になっています。
「何で、話中になるんだろう?」さっきは確かに中で電話が鳴っていたのに。
428 電話 sage 2007/08/04(土) 21:53:33 ID:c4cMleKr0
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Uさんを先頭に2人の男性は部屋へ入りました。Hちゃんは恐くて後ろに隠れていたそうです。
「あれ?」と言ってUさんが部屋から出てきました。手招きをします。
見ると床の上に電話は有るのですが、ひっくり返っているのです。
電話以外に部屋の中は何も変わった様子は無く、当然全ての窓にもカギは掛かったままです。
ボーイさんが「ひっくり返ってたから話中だったんだろう」と言いましたが
Uさんは恐い顔をして「いや。さっきは確かに電話が鳴ってた。この状態では絶対に
掛かる訳がない」と言って、もう一度その場で携帯から電話をかけてみたそうです。
案の定、話中のままでした。

結局その晩、Hちゃんは友達の家に泊まって、Uさんが電話を持ち帰る事になりました。

「メーカーから連絡が有ったぞ」と言ってUさんがお店に来たのは2週間経った日でした。
別に壊れてはおらず、自然に話中になるような事も無かったけど、と前置きしてから
「ただな、留守録用のテープはお前が取り替えてたんだろうけどな」と言いました。
Uさんによれば、電話機内蔵の留守録機能があってその中身を再生したら、何か借金取立て
の様な催促の通話が限度一杯に録音されていたそうです。結構シビアな取立ての様だった
と言います。その手の機能には疎いHちゃんは当然知りませんでした。

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