Categories: 洒落怖

執着心

この怖い話は約 3 分で読めます。

593 :本当にあった怖い名無し:2014/03/24(月) 22:24:37.02 ID:QLSlnmX20.net
教室に戻って、「なんだったんだ…」となどと話していると、Cは申し訳なさそうにポケットから何かを取り出した。
それはさっきの、紐が通された硬貨だった。
俺はCに「なに持ってきてるんだよ!アホか!」と怒ったが、持ってきてしまったのは仕方がない。
そこでとりあえず、さっき撮影した映像を見ることにした。

宿直室も、硬貨を映した時も特に問題なかったが、俺たちにとってやはり気になったのは家庭科室の映像だった。
撮影している時はそう見えなかったが、よく見ると白いものは徐々に人間の形になってゆくように見えた。
そしてもう人型になろうという時に、Cの「逃げろ!」という声が聞こえ、映像は終わっていた。

俺たちは怖くなって、さっさと課題を提出し、帰ることにした。
先生に宿直室の事を聞こうと思ったが、怒られそうなのでやめた。
硬貨はCのオヤジに見てもらうことにし、俺たちは帰った。
(まあ実際は寺の坊主に心霊的なものはお門違いだったようで、実際に見てもらったのはCのオヤジの知り合いだったんだが)

594 :本当にあった怖い名無し:2014/03/24(月) 22:28:17.30 ID:QLSlnmX20.net
後日Cに硬貨について聞かせてもらった。結論から言うと、真っ黒だった。
驚いたのは、硬貨に霊的な物が取り付いているのではなく、「執着心」が取り付いていたという。
硬貨の持ち主が金の亡者だったのか、それに対しての執着心がべっとりと付いていたらしい。

映像に映った白いものは、Cに金を持っていかれると思い、現れたそうだ。
それは幽霊ではなく、執着心が塊になって映ったものだったらしい。
人間の姿に近づいているように見えたのは、執着心の主の生前の頃の姿に戻ろうとしていたからだとか。

硬貨はちゃんと供養したらしい。映像も消した。その後、もう宿直室には近付いていない。
けれど、その時の硬貨を供養してくれた人と知り合って、その人と関わったせいで他にも奇妙なことは経験したが、
それはまた別の話。

596 :本当にあった怖い名無し:2014/03/24(月) 23:05:14.14 ID:GxqiIKn+0.net
一文銭か

597 :本当にあった怖い名無し:2014/03/24(月) 23:12:43.95 ID:QLSlnmX20.net
>>596
今ググってみたけどそれだった。
ていうか一文銭に執着してるとかどんだけだよ…

602 :本当にあった怖い名無し:2014/03/25(火) 08:44:19.08 ID:MewaVMTf0.net
>>597
一文銭にすら執着しすぎて、あの世で六文銭が払えずに成仏出来なかったのだろうか

603 :本当にあった怖い名無し:2014/03/25(火) 09:31:46.30 ID:Mcl9yACY0.net
あ、>>594だけど、Cのオヤジは寺の坊主なんだ。書き忘れてた、スマン。

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