この怖い話は約 3 分で読めます。

270 本当にあった怖い名無し sage New! 2010/11/28(日) 15:00:31 ID:ym2GK1ah0

その日は雨が降りそうな曇りでした。
結構臆病な私はあんま暗い時にそこに行くのはなんとなくいやだったので
昼過ぎくらいの、まだまだ日の高いうちに行ったんですけど、それでも暗い。
元々山の中なんであまり日当たりの良い場所じゃないんですけどね。

女の子二人と男の子一人、計三人の子供を連れて、大人は私といとこのAちゃん(子供の母親)、その旦那さん。
ちょっと事情があってAちゃんは子供の頃からそこで育ったわけではなく大人になってから家に入ったので、
その場所を知っているのは私だけです。
ちなみに私の世代で本来の実家の本家筋?の血?を継いでるのは私だけなんですが、まあいろいろあって私は家を出たんですよ。
Aちゃんが家をついでくれたので私としては助かっています。

そのあたりも国道沿いなんかは随分開発されて新しくなってるんだけど、
山を登って降りて、例の廃屋に続くあぜ道と田んぼあたりは相変わらずのど田舎でした。
というかその山、神様が集まるってんでそのあたりにしては結構大きなお祭りがあるんですけど、
そのお祭りも年々縮小されさびれてしまって、つまり「土地は開発されてるけど山はさびれるいっぽう」って感じみたいなんですよね。

というわけで廃屋は特にお金を掛けて壊そうという人もいないのでしょう。
今も昔と変わらずそこにありました。

271 本当にあった怖い名無し sage New! 2010/11/28(日) 15:15:08 ID:ym2GK1ah0
まだ前置きだけなのに思ったより長くなってすいません。

会話なんかは省きますが、まあとにかく昔と同じように斜面を登ってバルコニーに立つことができ、
そこから家の中を覗くことができました。
私が最後に見たときから15年以上経ってるのでちょっとバルコニーの床板なんかが腐食していて怪しいので
順番にそっと昇ってみたんです。(斜面に建っているので直接バルコニーにいける)

昔と違ったことは、誰かが強引に入り込んだのか、一階玄関を打ち付けていた戸板?が外されて
玄関が開きっぱなしになっていたことでしょうか。
あとは子供の頃の記憶にあるとおり、
バルコニーから続く居間らしき部屋の床には新聞と雑誌が散乱していて、
タンスが半分開いて衣服らしきものがはみだしており、
壁から天井、床までところどころが真っ黒に変色している……

今思うと子供の頃の記憶にあるとおりっていうのは不思議ですね。
15年もたったら紙類なんかはなくなっちゃうような気もしますが、もしかすると浮浪者なんかが
住み着いてるのかもしれないです。

272 本当にあった怖い名無し sage New! 2010/11/28(日) 15:24:44 ID:ym2GK1ah0
その家の面白いところは庭に温室があるところなんですよね。
前述の通りとにかく草木生い茂っちゃってるんで近くに行く気にはなれないのですが
もうガラスなんかも当然全部なくなっちゃってるし。でも珍しい家だなと思います。

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