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「ナーシュ」

727 本当にあった怖い名無し sage 2011/09/16(金) 17:24:31.31 ID:dTwokxIO0
10とは長いな。
いまでも猿さん規制あるかどうか知れないけど支援

728 5/10 sage 2011/09/16(金) 17:25:53.98 ID:5MdxD8NT0
何が起こったのか分かりませんでした。
気がつくと私は顔を押さえて倒れていて、Sくんの泣き声が聞こえて。
それを聞きつけた親戚のおじさんがやってきて。
私の姿を見るなり、「何があった!?」と大慌て。
私はすぐに起き上がったのですが、おじさんに「動かんでいい」と言われて
椅子に座らされました。
私は右目のあたりから流血していて、ぼたぼたと床に血が落ちるのを
放心状態で見ていました。

(何?何で?今、Kちゃんと話してて……)
私「おじさん、Kちゃんは?」
おじさん「K?Kならそこにいるだろ。ちょっと待って、今母さんがタオル持ってくるから」
言われて見ると、Kちゃんは私のそばに立っていました。
不思議そうな顔で、「お兄ちゃん、どうしたの?」と言うKちゃん。
足元には血のついた果物ナイフが転がっていました。
そう、さっきあれで、いきなり顔を。
でも……理由が分からない。
それに、私に切りつける直前、確かに言った。

「ナーシュ」と。

それからすぐに病院へ運ばれました。
幸いにも眼球は無事で、右目の上の眉あたりに痕が残ったものの、
視力には問題ないということでした。
現場は誰も見ておらず、私の怪我は転んだ拍子にナイフで切った、ということで
落ち着きました。
後でそれとなくKちゃんに聞いてみましたが、「気がついたらお兄ちゃんが倒れてた」と言っており、
覚えていない様子。
私としてもKちゃんを責める気になれず、むしろ「ナーシュ」と呟いていたのが不気味で、
あまり深く追求するのはやめました。

729 6/10 sage 2011/09/16(金) 17:27:42.03 ID:5MdxD8NT0
その後、私は黒い石を持ち歩いたりすることはやめました。
きっとこれが原因だ。思えばKちゃんのことだって、直前にあの石に触らせた。
この石は何かおかしい……そう考え、石を手放すことに決めました。
とはいえただ捨ててしまう気にもなれず、霊感があるという友人のYに
相談してみることにしました。

Yには自分の霊体験など何度か聞かせてもらったことがありましたが、
いつもは友達の間で半ばネタとして話していたので、私自身Yに本当に霊感があるのかは
半信半疑でした。
なので、駄目もとでとりあえず連絡してみたのです。

Y「あ、お前か。久しぶりじゃん」
Yと連絡を取ったのは数ヶ月ぶりで、少し談笑したあと、本題に。
私「Yさ、霊感あるっていってたよね?あれってマジ?」
Y「ん?……あ、やっぱりそういう話?」
何となく予感があったようで、Yの声が急に神妙になりました。
私「俺がパワーストーンとか集めてたの、知ってるだろ?最近なんか変な感じの奴見つけてさ」
Y「それを見てほしいって?」
私「うん……」
Yは少し黙った後、
Y「いいけど……なあ、お前、今周りに誰かいるか?TVとか点けてる?」
私「いや、部屋に一人だけど?」
Y「あー……どうしようなぁ」
私「何かまずいの?」
Y「いや……それじゃ、明日お前の家行っていいか?」
私「え?いや、こっちから行くよ、悪いし」
Y「それはいい。俺が行くから、待っててくれ」

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bronco

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