この怖い話は約 3 分で読めます。

「お地蔵さまが、抜魂をしないまま捨てられ、埋っている。
その下には水脈があり、お地蔵さまは泥にまみれている。
その結果、この土地には仏罰がくだっており、その後、性質が逆転して怨霊の住み家と化した。
また、惨殺された者がおり、その殺傷因縁が凄じい。
意識を飛ばしただけで、その怨霊が斬りかかってくる。
ある部屋にお札が貼ってあるが、まったく効果なし。
命懸けで対峙すれば、怨霊はなんとかなるかもしれないが、仏罰の方は手の施しようがない。
ここに関わるのは命を捨てる様なものである。
自分なら、頼まれても絶対に拒否する。
出てきたもの、憑いてきたものを祓ったり、追い返したりすること、即ち、除霊は可能だが、浄霊は難しい。
ましてや土地の浄化などとんでもないことである。
そっとしておくしかない。障らぬ神に祟りなし。
一日も早く手を引かないと、命にかかわる。
日本で有数の祈祷師であっても、現状では無理だろう。
そこ一帯を穿くり返して、整地する覚悟があれば、可能性が見えなくもないが、、、それにしても、わざわざ命をかけて浄化するメリットが見当たらない。
それに、この土地がそのようになってしまったそもそもの原因は、日本史以前にまで遡る。もちろんそれを調べる必要性はない。
この様なスポットは所々に存在するので、気をつけよ。
しかしながら、この様な土地に引き摺り込まれたのには、やはり、何等かの因縁がある。
部外者にとっては、考えようによってはいい経験だが、当事者つまり住人にとっては、死への誘いである。
因縁を自覚しないと、またどこかで引き寄せられるであろう。
引っ越しの際には、すべての家具に荒塩をふり、出来るだけ早期に、除霊の祈祷を受けなさい。」

というものである。
死人がでない内に、手を切ったほうがよい。

榎本君は、この他にも、自分の考えなどを教えてくれました。

この内容は茅野君にも伝えました。そして、もう行くのはよそう、、、
という話になったのですが、、、実際には、問題が持ち上がり、1週間後、もう一度だけ足を運ぶことになります。
それはさておき、、、しばらくは、悪影響が続きました。

私の自宅で最も頻繁だったのは、弟の部屋です。
誰も居ないはずなのに、人の気配がする。ぼそぼそと話し声が聞こえたこともあります。何等かの関連がある浮遊霊のようでした。
電灯をつけたり、「帰れ」と念じたりするとすぐに消えました。週に1、2度そんなことがありました。
また、私が行(読経)をしていると、背後に気配がする、、、。しかも鳥肌が立つような気配がする、、ということが数回ありました。
これは「本体」(親玉)でなく、付属霊(手下)のようです。気合いを入れて行を続けるとその内に消えました。
お帰り願っただけで、決して浄化しようとしたわけではありません。この様な付属霊だけなら、なんとかなるのですが、手を出すと芋蔓式に出てきますから、いずれ「本体」と接触しかねません。浄化などとんでもないことです。

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bronco

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