Categories: 洒落怖

獣の恨み

この怖い話は約 3 分で読めます。

車に残るという発想はありませんでした。一人になるのはもう
無理でした。それに怖がっているのは自分だけではないです。
経験したことが無いような暗闇の恐怖に全員が変な汗をかいているのが匂いで
分かります。ベテラン?の一人が言いました。「窓割られているのでガラスなどの怪我に注意。
古くないから床は抜けないだろうけど器物が転がっているかもだからこけないでね」
懐中電灯は1個しか無かったので主催者の友人が先頭で持ち固まって移動する事にしました。
生え始めている雑草を抜けて廃墟の中へ。事件を知っているせいかもしれません。
血生臭い匂いが鼻を突きました。ですがこれは動物病院特有の動物の匂いだったかもしれません。
恐怖もあって嘔吐しそうになりましたが我慢してソロソロと進みました。

受け付けがありました。中を照らすと荒らされた内部が見えました。
主催者が「ここ入るのは無理かなー」とつぶやいた時、足元を何かが走り抜けました。
「うわぁああ!」全員が絶叫しました。

203 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/12/27(土) 13:50:15.66 ID:1wdPZFxe0.net
野生動物、、タヌキか何かが入り込んでいたのかもしれない。
誰かが暗闇の中で呟きました。ですが誰もがある事を思っていたと思います。

何を思っていたのか引き返す事をせず奥へ進みました。
一応目的地は地下の倉庫だったからです。

廊下を進むと何か気のせいなんかじゃなく動物の息遣いのようなものが
私たちの荒い呼吸の中に混じって聞こえるようでした。
気のせいだ、、気のせいだ、、、と思いながら私は男にも関わらず
恥ずかしながら懐中電灯をもった友人の服をつかんでいました。
はぐれるのが本当に恐ろしかったのです。
やがて地下へ向かう階段に辿り着きました。その階段は闇の中へ
落ちていくように見えました。その時、突然足元を駆け抜ける何かが
ありました。これは本当に危なかったです。階段を転げ落ちそうに
なり悲鳴が上がりました。危ないので全員がしゃがみこみました。
「なんだよ!今の!!!」「犬じゃねーか?」「ゾンビ犬?」
「なわけねーだろ!!」しばらく怒号が続きました。
ついに私は最初から気づいていた事を呟きました。
「犬にしてはでかすぎる。。」

205 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/12/27(土) 14:25:05.77 ID:1wdPZFxe0.net
あらい息遣いだけが聞こえてきます。
眩しいライトが逆に暗闇を濃くしていました。
「どうする?」すると友人が呟きました。「ここで引き返したら
二度とスレなんか建てれない」私はまったく意味が分かりませんでした。
それなのに他のメンバーは妙に納得してました。
階段を降りる事になりました。
考え方を変えればさっさと降りればさっさと帰れるという事です。
そうと決まればこんな不気味な場所でじっとしている意味はありません。
私たちは降り始めました。

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