Categories: 洒落怖

旧校舎

この怖い話は約 2 分で読めます。

そんなに若くない先生だが、後ろから足音の主が追いかけて来るような錯覚に駆られ、無我夢中、全速力で階段を駆け下り、なんとか中通路まで辿り着いた。
そのまま通路の半分くらいまで逃げた所で、立ち止まり振り返ったが、誰かが追ってくる気配も無かった。

安心すると同時に疲れがどっと出て、先生はその場で膝に手を突いて前ががみになって呼吸を整えた。その状態のままふっと顔を上げたんだ。

その瞬間、先生の横を、体が半分透けた小さな女の子が旧校舎の方へ走り抜けていったそうだ。

先生はさっきまでの倍のスピードで新校舎の階段を駆け上がり、新校舎の職員室に駆け込んで今、目の前で起きたことをまくし立てたらしいw
するとそれを聞いた他の先生方「え、君、知らないで旧校舎使ってたの!?」と驚いたらしい。曰く、旧校舎は昔から夜になると幽霊が出る事で有名で、
だから遅くまで残る先生方は、日が暮れる前に新校舎に移るようにしているんだとの事。

「全く、教えといてくれよ!と思ったけど、おかげで新校舎に机を用意してもらえてラッキーだったよ!HAHAHA!」と、先生が楽しそうに英語で語ってくれました

Page: 1 2

bronco

Share
Published by
bronco
Tags: 幽霊

Recent Posts

迷い

霊とかとは全然関係ない話なんだ…

4年 ago

血雪

全国的にずいぶん雪がふったね。…

4年 ago

母親の影

私が小6の時の夏休み、薄暗い明…

4年 ago

閉じ込められる

彼はエレベーターの管理、修理を…

4年 ago

彼女からの電話

もう4年くらい経つのかな・・・…

4年 ago

テープレコーダー

ある男が一人で登山に出かけたま…

4年 ago