Categories: 洒落怖

廃屋

この怖い話は約 2 分で読めます。

>>>>>>続く

779 名前:punyu 投稿日:2000/09/13(水) 13:54
>>>>>>続き

『ごぉ~・・・わぁ~・・・い゙ぃ~・・・・・』。
低くて太くて、頭を振動させるようなあの声。

誰?誰が私が叫んだことを繰り返して言っているの?部屋には私しかいないのに?
彼女はもう一度叫んでみた。
『助けて!!』
でもまた声が出ていない。ほんのちょっとの間を置き聞こえてきたのは、

『だ~・・・ず~・・・げぇ~・・・でぇ~~~』。

違う!何で?私の声じゃないし、どうして後から聞こえてくるの?
『やめて!!』

『や~・・・めぇぇ~~~~・・でぇぇぇぇ~~!!』
次第に大きくなるその声。

H子は、家族に助けを求めようと、再び叫ぼうとした。
『おかーさん!!!』

『おぉ~!とぉ~!!お~~!!ざぁ~~!んんーーーっっ!!!』

最後にその声は『おとうさん』と叫んでいた。
それに気づいたH子は、一瞬のうちに眠りに落ちていた。

>>>>>>続く

780 名前:punyu 投稿日:2000/09/13(水) 13:55
>>>>>>結末

H子さんが次に気が付いたときは、夕方だったそうで、
しかも、家族の話によると。明け方に眠ったままその時間まで寝てたって。
つまり、夜などは来るわけもないってことで、
彼女は昼間のうちにその現象と遭遇していたということになる。
H子さんの妹(私の友人)はその日、姉が隣で眠っていた間
自分の部屋で本を読んでいたらしいんだけれど、
隣の部屋が五月蝿いなーと思っていたとのこと。
ドスンドスン聞こえたり、姉が寝ぼけて『助けて』なんて言ってるのを
聞いて、「助けてほしけりゃ起きなさい」って思ってたって。
でも起こさなかったのは、男の人の声も何度か聞こえたから
夜遊びして誰か連れ込んでるのかな?じゃれ合ってるのかな?
って思って、気を使ったそうな。

*********終了。

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