Categories: 洒落怖

社員旅行の怖い話

この怖い話は約 2 分で読めます。

436 社員旅行の怖い話4(完結) ◆WatDT1.QjM sage New! 2006/11/14(火) 23:29:35 ID:MQDditEn0
『あのとき俺が蹴ったのは、本当に【岩】だったのか……!』
 
T氏は、いつのまにか泣いていたそうです。
 
『あのときの感触は、いまでも残ってる。忘れられないんだ。』
『流木のように足に当たったのは、腕かもしれない。』
『俺が蹴り続けたのは、頭かもしれない。』
『俺は、道連れにされそうになったのかもしれない……』
『だけど、俺が彼女の最期の希望だったのかもしれない!!』
 
T氏は、泣きながら木の箱をあけました。
そこには、……きれいに束ねられた髪の毛が入っていました。
 
『辛いんだ……、いろんなことが、いまでも辛いんだよ……!!』
 
T氏は、箱を抱えて号泣してしまいました。
誰も声をかけられなかったそうです……。
 
それからまもなく、G氏は子会社出向となり、T氏とは疎遠になったそうです。
しかし、あのときのT氏と、束ねられた髪は、忘れられないそうです。

(終了)

Page: 1 2

bronco

View Comments

Share
Published by
bronco

Recent Posts

迷い

霊とかとは全然関係ない話なんだ…

4年 ago

血雪

全国的にずいぶん雪がふったね。…

4年 ago

母親の影

私が小6の時の夏休み、薄暗い明…

4年 ago

閉じ込められる

彼はエレベーターの管理、修理を…

4年 ago

彼女からの電話

もう4年くらい経つのかな・・・…

4年 ago

テープレコーダー

ある男が一人で登山に出かけたま…

4年 ago