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とっさに、近くにあったタオルを口に押し込む
顎が外れんばかりに、ガタガタといい出したからだ。
金縛りにあったようにその光景から目を離せない。
耳に、咀嚼音がこびり付く。
血と排泄物の臭いが辺りに充満していくのがわかったが、どうしようもなかった。
真っ黒い大きな塊が、人らしきものの上に覆いかぶさり、腹の辺りに頭を突っ込んでいる。
そいつが顔を上げるともろに、オレと目が合う様な位置だ。
押さえつけられた人?は仰向けで、頭と足を黒い塊の前足らしきもので押さえつけられている。
その腕が時折痙攣し、着けている時計が月明かりで黄金色に反射してオレの目を奪う。
顔は見えないが、苦痛のうめき声が止まらない。
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