Categories: 洒落怖

混乱

この怖い話は約 3 分で読めます。

274 本当にあった怖い名無し sage 2008/11/05(水) 15:44:24 ID:UYGPQoBa0
8階感染症病棟、7階呼吸器系病棟、6階循環器系病棟、5階血液系病棟
いままで上った階段が逆に下る。
4階についた。そこは小児科だった。
フロアには、入院していた子供が作ったらしい、
人形やプラモデルが飾ってあった。
ナースステーションのカウンターに懐中電灯を向ける。
B子がうずくまっている。俺とAでB子を抱え込む。
目の焦点が合っていない。
B子を抱えて4階、3階、2階、1階と降りていく。
そしてロビーに出て外へ。屋上に出た時はなかったショッピングセンターの明りが見える。
心底ほっとした。
無事車に辿り着き、お互いの顔を確認。そこで俺の記憶はぷっつり切れた。

気がついたのは病院のベッドの上だった。
携帯の日付は、廃墟探検した日から3日間意識がなかった事を示していた。
俺は直ぐに病院からAとBとCに連絡を取り無事を確認した。
お互いの話を突き合わせると、
Aの記憶はほぼ俺と同じだった。
B子は4階までいった後、5階に上る階段などなかったそうだ。
なぜ突然上っていったのかは、自分でも分からないそうだ。
C子はAと俺が上にいってしまい、心細かったと本気で怒っていた。
とりあえずは、みんな無事だった事が確認できた。
いったい、誰が俺を病院に運んだのかを聞かなかった。
退院してから聞けばよいと考えた。

275 本当にあった怖い名無し sage 2008/11/05(水) 15:51:11 ID:UYGPQoBa0
そして、退院予定日も迫ってきた中、俺はリハビリもかねて病院の中の探検を始めた。
俺が入院しているのは5階血液系病棟だった。
一つ階段を上ってみると、6階は循環器系病棟らしい。
この病院は昭和テイストの古ぼけた病院であることに気がついた。
階段をもう一つ上ると7階呼吸器系の表示板が見えた。
そういえば、まだこの病院の外の様子を見ていなかった。
そして、8階は感染症病棟。
さらに階段を上ると、非常口の文字が見える。
ふと携帯の時計を見ると、日付が廃墟探検をした日時だ。
屋上のドアを開ける。
そこは星も月もない。ただ暗闇が広がっているだけだった。

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