Categories: 洒落怖

祖母の日記

この怖い話は約 3 分で読めます。

870 4 New! 2008/05/22(木) 20:40:28 ID:IUcgnRkm0
私は大泣きしました。
しばらく祖母の使っていた部屋に引きこもり、
祖母が使っていた洋服などを抱きしめながら
泣く日々が続きました。
そんな時でも母親は平然とした顔で仕事に行っていて、
それで食べさせてもらってはいるものの、
少し母に対して怒りも芽生えました。

祖母が他界してから2週間ほどたったころ、
だんだん私の周りで霊障が起こらなくなってきたことに
気が付きました。
私の4人だけいた友だちの一人が、
「○○(私の名前)の痛みをおばあちゃんが全部
 天国へ持って行ってくれたんだよ」
と、電話で言ってくれました。
そのときも私は、電話口で大泣きしました。

一年後には霊障が全く無くなり、精神も体調も
回復した私は、通信制の高校にも行けるようになり、
バイト仲間たちに支えられて楽しい日々を送っていました。
祖母の家が引き払われることになったので、
私は荷物の整理に行きました。
もう気持ちも落ち着いていて、毎日墓参りに行っていました。

押し入れの中を整理していると、祖母の古い日記が
何冊か風呂敷にくるまれて出てきました。

871 5 New! 2008/05/22(木) 20:49:44 ID:IUcgnRkm0
その日記は毎週日曜日に付けられていました。
私は日記を読んで唖然としました。

まず初めのページは父が死んだ日でした。
不慮の事故と聞かされていましたが、実は自殺だったと
いうことが書かれていました。
原因は母の浮気だったそうです。
ショックでした。涙が出ました。
しかし次のページを捲った時に、
一瞬で全身が冷たくなりました。

そこには祖母の私に対する怒りが書かれてありました。
端から端までギッシリと。
私が浮気相手との間にできた子だという文章から
始まり、殺してやりたい、しねばいいなどという
今までの祖母とまったく違う顔がそこにはありました。

私が苦しみながら死ぬように、神社で祈っていたのです。
あんなに長い間、毎週毎週、長い時間。
隣にいる幼い私を呪い殺すことだけひたすら
願い続けていたのです。
祖母の熱心な祈りが通じたのか、私は大変苦しみました。
そして祖母も苦しみながら死んでいきました。

日記は燃やしました。
長い年月がたった今でも忘れられない出来事です。
誰にも言ったことはありません。

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