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コツコツ、コツコツ、コツコツ
無機質な音と、小さな子供の笑い声。
そして、長い髪の毛が鉄製の棚に当たって「シャン、シャン」という小さな音が部屋中に響いた。
…私の家は二世帯で、二階には私と母、一階には母の弟家族が住んでいる。
5歳と3歳のいとこが住んでいるわけだが、もしかしたらこの時間に眠れなくて遊びに来ているのかも。
そう思って小さく呼びかけてみる。
「りのちゃーん?寝れんの?」
…当然の如く返事はない。
もう一度暗闇の中目を凝らして、音のする方を確かめてみると
髪が腰辺りまであり、いとこではないことが分かった。
ベッドに備え付けの小さなライトのスイッチを静かに入れ、ぼんやりと映し出されたその物体をしっかりと目でとらえた。
その少女は、鎖骨辺りから上しかなく髪は黒。幼い顔立ちで
おそらく7~10歳と思われる。しかし腕はしっかりと見えており、私が大事に並べてあるハルヒとヘタリアのフィギュアが
しっかり握られているのが分かった。
陳腐な表現で申し訳ないけれど、”心臓が止まるかと思う”程驚いてそして、爪先から脳天まで一気に恐怖心が駆け抜けた。
コツコツ、コツコツ、とフィギュアが棚にあたって、そのたびにキャッキャと笑う少女の声。
お人形ごっこをしている幼子そのものの姿だった。
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