Categories: 洒落怖

懐かしの山小屋

この怖い話は約 3 分で読めます。

332 本当にあった怖い名無し sage 2009/09/01(火) 15:16:30 ID:blKwjOTi0
息を呑んだ。
そこには女性がいた。
しかし、死体ですらない。
埃で真っ黒に煤け、セーラー服を着させられた恐ろしく精巧な女性の人形が、そこに座り込んでいたのだ。
死体でなくてよかった、と一瞬安心したけど、なぜこんな山小屋にこんな人形が…、と疑問がもたげてくる。
腑に落ちない気分だったが、俺は山小屋を後にすることにした。
いくらなんでも気持ち悪い。さっさと帰ってシロクマ君でも食べよう。
そう思って踵を返したとき、足に何かが当たった。すぐにそれの正体が分かった。
椅子だった。祖父母家から無断で持って行った、粗末な丸椅子だ。これも他の家具と同様に埃をかぶっていた。
あることに気づいた。なにか、びっしりと黒く細長い物が椅子を覆っている。
それが何なのか気づいた瞬間、ついに吐きそうになった。
椅子には、びっしりと「ウラギリ者」と書かれていたのだ。もうこれ以上書けないってほど、びっしりと。
思わず周りを見渡した。机にはなにも書かれていない。
他の椅子にも書かれてはいない。そして、もう一つ「ウラギリ者」と書かれたペン立てを机の上で見つけた。
自分が持ってきた物だった。ふとなにかを踏んづけた。
ゴム製の、丸い形…コンドームだった。床にたくさん落ちている。
さらに目をこらすと、赤黒く乾いた物質が点々と床にこびりついている。
時分は遂に小屋を飛び出した。扉も閉めなかった。山道をでたらめに走った。
意地でも順路通りには戻りたくなかった。
祖父母の家にたどり着いてから、自分は逃げるように自宅に帰った。
祖母から「いったいどうしたの」と電話がかかってきたけど、
自分は真実を告げずに「レポートの提出が残っていた」と言い訳した。

333 本当にあった怖い名無し sage 2009/09/01(火) 15:17:18 ID:blKwjOTi0
不気味な人形、ウラギリ者の落書き、コンドーム、血(?)。いったい、あいつらはあそこでなにをやっていたんだ。
あいつらは引っ越してまったく関わらなくなった自分を裏切り者と思っているのだろうか。
確かに友人ではあったが、自分は毎日来られるわけではなかったのでゆるい友人関係だったはず。
「たまに来るチビ」くらいだった、はず。
もしもあいつらに見つかっていたらいったいなにをされていたんだろう。考えるだけで怖い。
祖父母が引っ越して、現在は東京の両親と一緒に暮らしてくれているので、
これ以上あの場所と関わることがないってのが唯一の救い。

駄文長文スマソ

339 本当にあった怖い名無し sage 2009/09/01(火) 15:41:27 ID:QYfxDOK0O
しかし久々に怖い話だ。想像の余地はあるが
>>336の元友人たちは女を連れ込んできて手荒くいろいろやってて、人形は女をゲットできなかったとき用の・・・

Page: 1 2 3

bronco

Share
Published by
bronco

Recent Posts

迷い

霊とかとは全然関係ない話なんだ…

4年 ago

血雪

全国的にずいぶん雪がふったね。…

4年 ago

母親の影

私が小6の時の夏休み、薄暗い明…

4年 ago

閉じ込められる

彼はエレベーターの管理、修理を…

4年 ago

彼女からの電話

もう4年くらい経つのかな・・・…

4年 ago

テープレコーダー

ある男が一人で登山に出かけたま…

4年 ago