Categories: 洒落怖

親切な先輩

この怖い話は約 2 分で読めます。

『お前、忘れたの?あそこはセメント工場のハゲ山だったでしょう』

そう言われたK子さんは、子供の頃に電車から見えた、木のない
削り取られた灰色の山々をハッキリと思いだした。

678 親切な先輩4/4 sage 2009/05/30(土) 13:02:51 ID:LS2R9xbv0
Sに電話して問い合わせるのもためらわれたK子さんは
サークル仲間に電話して、Sの事を聞いてみた。

『ああ、あの合コンのきれいなお姉さん?』

サークル仲間によると、みんなSとはあの時が初対面で
幹事役が聞いたところだと、都合が悪くなった女の子の
代理で来たと言っていたという。
じゃ、その都合が悪くなった女の子は?と聞くと
友達の友達とかいう人で、良くは知らないし、携帯とかの
番号も聞いていない。

翌日の待ち合せにはK子さんは行かなかった。
Sから電話が有ったらどうしようか?と怖かったが、電話は
掛かって来なかった。
友達と一緒にSの携帯に電話してみると、何度掛けても
呼び出し音が鳴り続けるだけで、二日後には通話不能と
なった。

調べてみると、Sの言っていたハイキングコースなど無く
キャンプ場も存在していない事がわかった。

学校に問い合わせると、Sという生徒は在籍していなかった。
都合が悪くなったという女の子も未だに見つかっていない。

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