Categories: 洒落怖

エディ

この怖い話は約 3 分で読めます。

「サダは何か見えたの?」
タケの問いにしばらくの沈黙の後、サダが口を開いた。
「・・・うん、いたね」
「マジでマジで?!」霊感ゼロの俺とタケは興味深々で食いついた。
そしてサダはぽつりぽつりと語り始めた。
「あのさ、エディさんは2~30人とか言ってたけど、いたのは1人。
あの人にはいっぱい見えてたのかもしれないけどね。でも、俺に見えたのは一人だけだったよ」
「例の落ち武者?」
俺が尋ねるとサダは首を振った。
「いや、そんなのはいなかった。だって、この辺ってそういう話聞いたことないし、
昭和になってから初めて造成された土地でしょ?落ち武者は考えられない。
俺が見たのは女の人だった・・・」
「どんな?」
「よくわかんないけど、不自然に首の長い女の人。髪が長くて・・・」
「それが車を追ってきてたわけ?」
「ううん、追いかけてきてるんじゃなくてさ・・・」
「?」
「エディの横に座ってた。すげえ気持ち悪くてさ、お経唱えたりしてるエディをずっと見てたよ。

ニタニタ笑いながらキチガイみたいな表情でね。」
俺とタケは凍りついた。
「・・・まさか、ずっと車にいたの?」
「ううん、コンビニに着いたときにはいなかったよ」
サダはビールの缶を握りながら言った。
「でもさ、部屋にいた。エディがベランダから手を振ってたじゃん?その後ろにその女がいたよ。
やっぱり首が異様に長くて、身長も2mくらいあった」
302 本当にあった怖い名無し sage New! 2009/05/15(金) 01:48:26 ID:6Hwu7guPP
面白かった。 エディのその後がちょっと気になるねwww

304 鼻毛山抜之介 sage New! 2009/05/15(金) 01:55:18 ID:pk0kfXsq0

>>302
その後、タケとサダはウチに泊まって飲み明かすことにしたんだけど、
夜中の3時くらいにエディから電話があって、「眠れないから遊びに行っていいか?」
ということでヤツもウチに来たのよ。
その後は朝までエディの武勇伝的な話に付き合わされたんだけど、
やっぱり自分の部屋で『何か』を感じて気味悪くなったんじゃないかなw
とりあえず、ウチでは何の異変も無かったし、その後もエディの身に何か起こることはなかったよ。

>>303
読んでくれて感謝!
また近いうちに、その仲間内や大学での怖い話も書きます。

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bronco

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