Categories: 洒落怖

神棚とお面

この怖い話は約 3 分で読めます。

110 本当にあった怖い名無し 2009/02/28(土) 10:16:35 ID:Wxt/NSGN0
109続き

それから3ヶ月ぐらいが過ぎた。
結局、お祭りでお面が使われたのではないか?っていう事ぐらいしか解らず、
解ったところで夢はあいも変わらず見る。
毎回見慣れているはずなのに恐怖感は消えず、あの捻じ曲がった顔半分を見たところで叫んで起きた事もあった。

親戚一同が集まる正月の時、それとなくその話をしてみた。
ある程度知識ある古い人達ならお面の事を知ってると思ったのだ。
だが、そもそも自分達家族3人がその地区に引っ越してきたので、面の事は誰も知らなかった。

正月が過ぎて2月になろうかって時に、突然知らない人から電話が掛かってきた。
どうも親戚の中にこの地区に昔から住んでる人と知り合いなのがいたらしく、お面の話をしてくれていたみたいだ。
自分の小さい頃の事も知っている「○○君」と当時の呼び方で30近い男を呼ぶので奇妙な感覚だった。

そのお婆さんの話では、確かにそのお面は今はないA祭り
(住んでる場所がわかるので伏せます)で使われていた物だという事。
何故そのお面がお祭りで使われていたものだというかは、神棚に飾ってあったからだそう。
A祭りでは集落の各家の長男が毎年踊り役を務める。
その年も、(仮にKさんとします)Kさんの家の長男がその役となり、はりきっていたそうだった。
だが祭りの1ヶ月ぐらい前、Kさんの長男は高熱で倒れた。
その熱は引いたのだが、踊り役からは降ろされてしまった。
(このあたりの理由はお婆さん曰く、多分その病気が感染するといけないから)

111 本当にあった怖い名無し 2009/02/28(土) 10:18:08 ID:Wxt/NSGN0
110続き

Kさんの家の長男は、結局再び高熱が出て死んだらしい。
それから毎年、お祭りで踊り役を務める事になった人が何故かKさんの家の長男と同じ病状となり
祭りはそのまま無期限停止となった。
そしてある日、祭りで使われていた面を倉庫から出したところ、面の顔半分が変形していた。
何かに祟られたのでは?という話になり、面を神棚へと飾ったらしい。
(ただ、飾ったのは神社であり、そんな家の神棚ではないらしいのだが…)
そのお婆さんは、面がもし手元にあるのなら神棚に戻したほうがいいと心配してくれた。
だが残念な事に、本当に面は親父が燃やしてしまったのだ。戻そうにも戻せなかった。

とてつもない絶望感が身体を襲い、それからKさんの長男の事がふと頭に浮かんだ。
もしかして、その病気で顔の半分が変形したのでは?と。
それから何度か鏡を見たりした。
人の顔は右と左では異なるとは言うけど、
ここ最近、半分が随分と変形したような気もしている。

112 本当にあった怖い名無し 2009/02/28(土) 10:20:45 ID:Wxt/NSGN0
111から、まだまだ続きます。

Page: 1 2 3 4

bronco

Share
Published by
bronco

Recent Posts

迷い

霊とかとは全然関係ない話なんだ…

4年 ago

血雪

全国的にずいぶん雪がふったね。…

4年 ago

母親の影

私が小6の時の夏休み、薄暗い明…

4年 ago

閉じ込められる

彼はエレベーターの管理、修理を…

4年 ago

彼女からの電話

もう4年くらい経つのかな・・・…

4年 ago

テープレコーダー

ある男が一人で登山に出かけたま…

4年 ago