Categories: 洒落怖

後遺症あり

この怖い話は約 3 分で読めます。

若い頃体験した話です。暇があれば読んでください。
14年前に葬儀屋で仕事をしていた時、今思えばあの夏の夕方見たのが先にも後にも一度だけだった。
最初にいっておくが葬儀会社といってもいろいろ部署がある。
普通イメージするのは葬儀の司会とかだと思うが、俺は生花部という地味でいわゆる雑用の仕事をしていた。
仕事の内容は、故人の祭壇に菊の花を設置していくというものだった。
あの夏の日、
今でも覚えてる。

地元でもそれなりの規模でやっていた会社は市内だけで5つくらいセレモニーホールがあった。
旧B市に大きなセレモニーホールと小さなホールがある葬儀場があるんだが、そこのセレモニーホールだけ雰囲気が独特だったのを今でも覚えてる。
なにかに後ろからジッと見られているような
仕事中いつもそのような感覚に襲われて薄気味悪かった。
会社の同僚の間でもあそこに宿直いくのは嫌だという声が多かった。
職業柄、いわゆる霊と呼ばれるものを見る職業なんだが、そのB市のセレモニーホールだけはやたらと見える人が多いらしい。
そのうだるような暑い夏の日、私は小さいホールの設置を一人で任された。

718 本当にあった怖い名無し New! 2011/08/16(火) 02:30:38.49 ID:hoSS292nO
当時私はまだ25才で、部署の中でも一番下っぱ
初めて一人で任される仕事がとにかく嬉しかった。
菊と商売道具のハサミをもってトラックで一人B市に向かった。
今思えば、当時は本当に若かったんだと思う。
噂がたっていたBホールに一人で行く事になんの疑問もなく、車を走らせた。
花を生けるといっても時間がかかるもので、その日は正午に着き夕方ぐらいの終わりを予定していた。

駐車場のチェーンを空け、小ホールの前にトラックを停める。
通夜が明後日という事もあり、駐車場には営業の車も停まっていなく、自分ひとりだけというのは中に入って見なくてもわかった。
正直少し怖いな、と思いつつも俺はトラックから花を下ろして、小ホールの鍵を空けた。

719 本当にあった怖い名無し New! 2011/08/16(火) 02:43:45.77 ID:hoSS292nO
中に入って黙々と作業をして2時間ぐらい経ち暑かったのでクーラーを付けにいくと、電気のスイッチを始めクーラーのスイッチがべったりと濡れていた

尋常じゃない悪寒に襲われた俺は少しでも気をまぎらわす為に、仕事をしながら彼女と電話で話をしていた。というか嫌いやつきあってもらっていた。
すると少しすると突然電話が切れる
電波が悪いかなと思い外に出て、電話をするが圏外になっている。
まぁ、その時はなにも思わなくて、本当に少し気が紛れていてまた仕事に戻った。
夕方4時ぐらいにはひと通り終えた俺は、手を洗いにトイレへ行った。

720 本当にあった怖い名無し New! 2011/08/16(火) 02:50:43.31 ID:hoSS292nO
小ホールからトイレまでは廊下で一本道になっている。
トイレに入り、用を足した瞬間、セレモニーホールの方からアナウンスが流れだした。

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