Categories: 洒落怖

続・おどがみ

この怖い話は約 3 分で読めます。

突然訪れた夕立は激しさを増します
夏の暑さで乾いたアスファルトですら吸いきれなかった雨水が、大小様々な水溜まりを作り始めました
打ち水効果で涼しくなるなー、と楽観的に考えていました

558 続 おどがみ 6/13 sage 2011/08/25(木) 13:09:10.66 ID:ggMZDR680
しかし、です。十分、二十分待てど雨は降り続けます。帰るにしろ移動するにせよ、雨具が必要です
他の人はどうして居るんだろうか、と周囲を見渡しても人影はありません
小振りになるまでぼぅっとしている間に、移動を済ませてしまったようです

そういえば今日は七夕、雨がやまないと織姫達が会えなくなるなぁ、と最初は同情していました
しかしはぐれた上司の方が私にとっては問題です。むしろ機嫌が悪くなると害が及ぶ分だけ深刻かも知れません
メールでも打って現在位置を確認しようとしていると、

とんとん

雨の音に混ざって奇妙な音が聞こえてきました

559 続 おどがみ 7/13 sage 2011/08/25(木) 13:20:16.82 ID:ggMZDR680
花火にしては音が小さい上に軽すぎます。人や獣の声ではなく、何か軽い木製の物を打ち付けるような感じです
拍子木(火の用心の時に鳴らす棒)みたいな、楽器として作られた高い音域を持つ響きでもありません
一番近い、といえば、地鎮祭に同席した際に聞いた、木製の槌で木の杭を打込むような音、でしょうか

とんとん、とんとん

560 続 おどがみ 8/14 sage 2011/08/25(木) 13:30:57.54 ID:ggMZDR680
考えても仕方がない、もしかしたら知らないだけでそういう現象があるのだろう、と再び携帯電話を見るとメールが一件届いています
上司かな、と開く――と例の旧友からのメールでした。其処には今度こそ文字化けしない文面で、こう書かれてありました

”細蟹、蜘蛛の目、水辺見ずに近づくな。七夕の日は寝るな”

ク――もとい、アレは終わったので別に何だったのかは考えない方向で。其れより今は七夕の件です
というか今七夕祭りに参加してるんですが、と笑いました。いや全然笑えませんが
細蟹?の意味だけは相変わらず理解出来ませんけど、水辺には近づいていませんし、取り敢えずは最悪では無い、と思います

561 続 おどがみ 9/14 sage 2011/08/25(木) 13:42:08.51 ID:ggMZDR680
よりにもよって当日に寄越すアドバイスなんて嫌がらせ以上の何物でも無いでしょうし、素直に従うべきかどうか
本当に危険であれば事前に知らせるでしょうし、実は大した事ではないのかも知れません

……まぁ、薄気味悪いメールを貰って少々肌寒くなっているのは事実です。取り敢えず此の場を離れた方が良いか、と判断しました

とんとん、とんとん、とんとん

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