Categories: 洒落怖

わだかまり

この怖い話は約 3 分で読めます。

814 本当にあった怖い名無し sage 2011/10/27(木) 01:42:29.89 ID:BJYeEhxi0
>>811-813
マジ怖かった

815 キモロン毛 sage 2011/10/27(木) 01:45:32.83 ID:vp23R+Ua0
そして、俺は父と大喧嘩をした10年前の事を思い出した。
若かったとは言え、よくもこんな情のない事が言えたものだ、と激しく後悔した。

父の友人とかいう坊主に子供の頃に聴かされた話だが、
特に罪深いとされるものの一つに死者への冒涜があるんだそうだ。
そして罪が晴れない限りは冒涜そのものが楔になって自分の心を惑わせる事になる・・・・・うろ覚えだが、こんな話。

父親とは関係修復はできている、と思う。
ほぼ毎週電話で話したり地元に帰った時は孝行してるし。

ただ、祖父母に対しての冒涜は晴らしていない。

そもそもなんで俺はあんなに祖父母を毛嫌いしていたんだろう。
『嫌われていた』というのも俺や母の主観で、立場を変えてみれば違っていたのかもしれない。
実際そうだったのだとしても、我が家がこうして幸福に過ごせる事、祖父母には感謝しなければならないんじゃないか?
・・・・などという後悔が頭の中を占めはじめた。

816 キモロン毛 sage 2011/10/27(木) 01:56:34.73 ID:vp23R+Ua0
とうとう墓参りにいくか、と腰をあげたのがこの九月。

それまでは正直悩んでいた。
だって顔も覚えていない。
思い出もない。

墓参りなんて納骨以来行ってない。

両親からは行こうと誘われても体調が悪い、アルコールが抜けてない、と散々断って逃げてきた。

実際行ってみると、と言うか行く途中でいきなり下痢になり、エンストし、坂道で転び、顔を蜂に刺され、まるで来るな、と拒まれているかのような手荒い歓迎?を受けた。
墓は祖父が生前建立したもので出来上がった時はそれは立派なものだったが、草が生え、備えの花は差してふた月は経とうという有様だった。

818 キモロン毛 sage 2011/10/27(木) 02:10:33.89 ID:vp23R+Ua0
道中コンビニで2リットルの水を買っていた為、墓石を綺麗に洗う事から始めた。
使い切って、近くの水場まで汲みに行き・・・・を繰り返した。
草を抜き、寄っていた砂利を綺麗に並べた。
来た時より見違えるように綺麗になっていた。
その上で、手を合わせ今まで大切に思ってあげられなくてすみませんでした、と謝罪した。
許されるとは思っていない。それでも手を合わせ、夕方近くまで座り込んでいた。

次の日、鉢に刺されたところが腫れて顔の形が変わっていたのと、慣れない山路をしこたま歩いた為半日寝込んだ。
それでも、夢の中に祖父母が出てきた。
二人とも何も言わなかったが笑っていた。
顔も、はっきりと思い出す事ができた。

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