Categories: 洒落怖

真夜中の厠

この怖い話は約 4 分で読めます。

とかなんとか、真夜中のこんなホラーな便所にしゃがんでる怖さっていうか寂しさで
頭の中でいろいろ無関係なことも考えたりしながら、とにかく早く部屋に戻りたかった。

まあ母艦らしきメインなブツは出しちまって、あとは残りを、ってなとこだった。

377 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/12/06(火) 17:15:31.31 ID:CODkYoz60
最初にそれが聞こえたとき、一瞬、んん?と思った。
俺の勘違い?ではないっぽい。また聞こえた。
外の廊下がギシギシ鳴ってる。どうもこちらに向かって歩いている。
この奥に客室だとかは無かったと思うから、この便所が目的地なんだろう。
手前の客室とかも、俺らの部屋以外に客は居ないようだった。
ってことは、友人の誰かが目を覚ましてトイレに立ったのだろうか?
俺が部屋に居ないんだし、便所に明かりが点ってるんだから、
空いてないってことくらい分からねぇかと思ったが、ひょっとしたら漏れそうだとか、
腹をくだしたとか、その誰かさんも切羽詰った感じなのかもしれない。
それを裏付けるかのように、相変わらずギシギシと音を立てて誰だかは止まることなく近づいてくる。
俺は便所の内鍵が閉まっていることを確認し、早く出てやらんとな、とまた下半身に力を込め始めた。

378 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/12/06(火) 17:17:01.65 ID:CODkYoz60
ついに誰だかが便所の前に到着した。もしノックをされても、体勢的にノックを返すことは難しい。
なので、先に入ってること、もうすぐ終わることを知らせるべく、ドアの向こうに立っている誰だかに声をかけた。
「誰だ?○○か?入ってんのは俺だよ。わりぃな、もう済むから。それとも民宿の人??」
返事はなかった。
パチンと音がして、便所の明かりが消えた。
「はぁ?! おい何だよ!つまらねーイタズラやめろよな」
自分の手も見えないような完全な真っ暗闇にパニック気味になりながら叫んだ。
「お前らマジしゃれになんねーって。このトイレ超こえーんだから」
返事はなかった。
ドアの向こうに突っ立ったまま動かないようだ。
くそ、出たらぶん殴ってやると思いながら急いで残りのウンコを済まし、
紙の場所を思い出して手探りで巻き取っていると、
ドアの向こうで何かぼそぼそと呟いているのが聞こえた。
声が小さすぎて何を喋っているのかも分からないどころか、友人のうちの誰なのかも見当がつかなかった。
ケツを拭いている間もずっとぼそぼそ呟いていて、イタズラにしては度が過ぎていると思った。

379 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/12/06(火) 17:18:21.62 ID:CODkYoz60
あまりの演出っぷりにもう怒りはおさまっていて、むしろ苦笑っつーか、よくやるわと笑えてきた。
またもや手探りで水を流し、俺は立ち上がった。真っ暗闇で壁に手をつきながら内鍵を探す。かんぬきが手に触れた。
ところがその段になっても、水の流れる音で少し聞こえにくかったが相変わらずぼそぼそと呟いている。
「おい、もう出るぞ。お疲れさん。マジびびったわ。ドア開けるからちょっと離れてろ。」
ドアノブに手をかける。
開かない。意味が分からなかった。
ノブが回らない。便所に外鍵などあるはずも無いし、なんで??
壊れたのかと思いながら両手でおもいっきりやっても回らない。
んでようやく理由が分かって嫌な汗が出てきた。
ドアの外に立っている誰かが、ものすごい力でドアノブを掴んで回させないようにしているのだ。
「へへ、まいった、もう降参だわ。勘弁してくれ。」
俺はおどけて言いつつも、たぶん顔は笑ってなかったと思う。
水の流れる音が完全に終わり、また真っ暗闇とぼそぼそ呟く声だけに戻ったとき、
俺はさらに汗が噴き出すのが自分で分かった。
明らかに、呟く声が大きくなっている。

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