Categories: 洒落怖

残ったバイト人

この怖い話は約 2 分で読めます。

その6年間で、僕は一度だけオッサンを見た。
パソコンに向かって売り上げを打ち込んでいたとき、ディスプレイの片隅に人の顔が見えた。

ん?と思って振り返ると、一瞬だけそのオッサンが見えたのだ。
黒い服を着て、メガネをかけて、坊主頭の小太りなオッサン。

そしてふっと消えた。
それが僕の人生における、最初の心霊体験だ。

50代くらいだろうか。
焦げてはいない。
トイレと間違えてたまに事務所にお客さんが入ってくるような造りの店だったのだが、
またお客さんが紛れ込んだのかな?というくらいに普通の人間のような存在感だった。

Tさんに「そのオッサンてメガネかけてる?」と聞くと
「あ~、そう言えばかけてるかも~。焦げ焦げでよくわかんないんだけど、多分かけてるね」と言っていた。

こんな僕だから霊体験はほとんどないのだが、このバイトのメンバーとつるんでいるとやたらと不思議なことが多かった。

また機会があれば他の体験も書くかもしれない。

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bronco

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