Categories: 洒落怖

取り囲む集団

この怖い話は約 2 分で読めます。

「おい女、なにをしてるんだ。ふざけるなよ。」

まるで耳元で囁かれたかのような感覚を感じました。
先輩は叫びだしたい衝動をこらえ、もう一度エンジンをかけると、今度はしっかり起動しました。
跳ねても轢いてもかまわない、という勢いで急発進し、猛スピードで立ち去りました。
不思議なことに、フロントガラスの前にいた者たちに衝突した感触はなかったとか。
その後、ほうほうのていで宿までたどり着き、ようやく一息つき、私を起こしたそうです。

420 本当にあった怖い名無し New! 2011/06/21(火) 00:09:44.24 ID:YDkjWFfb0
私は泣きわめく先輩からその話を聞き、現実味が沸かなかったものの、先輩の様子から、これはただ事じゃないのかもしれないと感じました。
車にはなんの異常もなく、一体なんだったのかは不明です。
彼らは誰だったのか、写真と関係があるのか、なぜ彼らが怒ったのかまったく想像もつきません。

しかし、先輩は、
あなたを起こさないように必死で我慢した。
泣いて、叫んで助けを呼びたかった。
でも、あんなものを見たらきっと正気じゃいられない。
先輩として、あなたを巻き込むのだけはダメだと思った。
と帰りの車内で話してくれた。

Page: 1 2

bronco

Share
Published by
bronco

Recent Posts

迷い

霊とかとは全然関係ない話なんだ…

4年 ago

血雪

全国的にずいぶん雪がふったね。…

4年 ago

母親の影

私が小6の時の夏休み、薄暗い明…

4年 ago

閉じ込められる

彼はエレベーターの管理、修理を…

4年 ago

彼女からの電話

もう4年くらい経つのかな・・・…

4年 ago

テープレコーダー

ある男が一人で登山に出かけたま…

4年 ago