Categories: 洒落怖

井戸に落ちる女の子

この怖い話は約 3 分で読めます。

A「Hさん(俺)もみたんですか?やばいっすよここ。帰りましょうよ。」

俺「いや俺も帰りたいけどさ・・・。まぁあと一日だから我慢しよう。というかもう行こうぜ。」

その場を去ろうとすると住職がやってきた。

住職「何をやっているんです。あぶないから鉄板をどかしてはいけませんよ。」

俺「どかされてたんですよ。住職さん、俺も見ちゃいましたよ。昔ここで何かあったんですか?」

住職「何もありませんよ。あなた方が憑かれているのかもしれませんね。
本堂で読経をいたしましょう。井戸は閉めておいてください。」

750 本当にあった怖い名無し sage 2011/07/01(金) 21:15:13.24 ID:eSWHhk4M0
あと一日我慢すれば帰れる。
俺は極力あの井戸の所へ行かないようにして何事も無く一日が過ぎた。
就寝前に一服をしようと思ったが、昨日のことが頭にあり一人ではちょっと行きにくい。
Aもタバコを吸うが俺が行く前に一人で一服しに行ってしまったという。
情け無いがひとりではちょと行けないので我慢することにした。
深夜に目が覚めて就寝前の一服をしなかった俺はどうしても一服したくなった。
どうしようか悩んでいると隣で寝ていたAが起きている感じだった。

俺「A、起きてるか?」

A「はい、起きてます。というかタバコ吸いたいっす。」

俺「おまえも?俺も吸いたいんだよ。寝る前に一服しなかったからさ。ちょっと行くか?」

A「行きます?こんな時間にあそこ行って大丈夫ですかね?」

俺「怖いって意味?それとも怒られるって意味?」

A「怖いって意味っすよ。でも二人なら大丈夫ですかね。」

俺「俺も怖いけどな・・・行くか。」

751 本当にあった怖い名無し sage 2011/07/01(金) 21:18:29.11 ID:eSWHhk4M0
深夜2時過ぎ、俺とAは忍び足で喫煙所へ向かった。
チラッと井戸の方を見たが井戸は閉まっている。
ああ良かったと思いタバコを吸っていると足音が聞こえた。
スタ、スタ、スタ、スタ・・・だんだん近づいてくる。
暗闇の中でうっすらと足音の主が見えてきた。足音の主は住職だった。

やばいかなと思い「すいません、どうしても一服したくて。」と言い訳をしたがそれを無視して住職は井戸の方へ向かっていった。
何をするんだろうと見ていると井戸の鉄板をどかし、俺達には何も言わずに帰っていった。
どういう事だ?鉄板をどかしていたのは住職だった。でも今の住職はあきらかにおかしい。

俺とAが住職の方から井戸へ視線を移すと井戸を覗き込んでいる女の子がいる。あの女の子だ。
その後ろに坊主がいて、女の子をニコニコと笑いながら見ている。
すると次の瞬間、坊主が女の子を井戸へ突き落とした。

俺達は井戸を覗き込んでいたから気がつかなかったが、女の子は落ちたのではなく突き落とされたのだ。
坊主は女の子を突き落としてニタ~と嬉しそうに笑顔を浮かべている。どこかで見た笑顔だ。
俺にはその坊主が住職に見えた。住職よりも若いが住職に見える。

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