Categories: 洒落怖

探検隊

この怖い話は約 3 分で読めます。

119 本当にあった怖い名無し sage 2011/02/17(木) 00:48:55 ID:lZ1oVnr80
いざスモール農家進入だ!と余裕こいて踏み込んだ
人数いたってのもあるけど、浮浪者の生活痕が皆無ってのが気を大きくしていた
あと、もし誰もいなくて快適だったら自分達の新秘密基地にしようとも話していた

土間は朽ちた農具やら木の箱やらが古いカレンダーやらあったけど、あんまりトキメキはなかった
水周りというか、トイレと風呂はこの屋内には無いので土間をあがれば部屋になる
外にトイレと風呂の残骸らしい掘っ立て小屋があるが壁も屋根も半壊していた

最初の六畳間へ・・・初めて畳を靴で踏んだ感触・・気持ち悪い
何も無い、本当になんにも無い部屋だったので拍子抜けしてしまった
ただ、東側の窓だけが真新しいアルミサッシになっていた
「なんだよ、なんもないじゃんブー」土建屋が言う
「入り口とか片付けて、この部屋にテーブルおこうよアヒャアヒャ」と女子
「じゃあ僕、庭片付けてハンモックとか焚き火する場所作る」と金持ち
俺は押入れを開けて「なんもないなー」とか言ってた気がする
・・・本当は怖くて中はしっかり見ていない
なんの緊張感も無くノボーっと隣の部屋へ極貧が向かいハナクソをほじりながら襖を開けた
わりと立て付けがいいのか「ススー」なんつって快適にフスマが開く

「あ、布団と一升瓶あるよ」極貧の一言で戦慄が走る

121 本当にあった怖い名無し sage 2011/02/17(木) 01:20:24 ID:lZ1oVnr80
開かれたその先には濃厚すぎる生活臭が漂っていた

「さっきまで人はいってたよ!」と言わんばかりの人型にモッコシ洞窟作っている掛け布団
敷布団に至っては擦り切れて綿出つつシミ作りつつ「まだ頑張ってるよ!」という感じだった
綿出つつっていうか、ほぼ綿

着替えなのかゴミなのか分からないが布団の周りには衣類が大量に散らばっていた
酒なのか汚水なのか分からないが瓶が沢山ある
袋にはいったゴミっぽい物が散らばり、雑誌やらエロ本やら新聞やらが山積みになっている

当時はコンビニなんて7時~11時までしか営業しないセブンイレブン(八百屋のおっさんが経営)しかなく
コンビニ袋のゴミって感じではなくて、本当にアレなアレだった
なんかナマゴミから拝借してきた寿司?かなんかの入れ物やら松電(地元スーパー)の袋に入った謎廃棄食品やら
子供達が捨て去ったビックリマンチョコのお菓子やら・・やらやらしすぎたorz

とにかくやばい事だけは0.2秒で理解したので
脱出しよう!と皆に眼で合図する
が、極貧だけなぜかノスノスと部屋に侵入していってしまった
「やばいじゃん帰るぞ!」と小声で怒鳴ってもオール無視してノスノス進む
土建屋と金持ちが我先にとダッシュで逃げ出す
女子はなぜか、いつでも花火に着火できるようにスタンバイしだした
俺も今すぐにでも走りだしたい逃げ出したい

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