Categories: 洒落怖

シジマノカミ

この怖い話は約 3 分で読めます。

それからしばらくして、Aから電話があった。
「これちょっとヤバいのかもしんねぇわ。」
俺はそれからAが話す事を固唾を飲んで聞く。
Aが言うにはシジマノカミとはシジマという人の髪ではなくシジマの神という事らしい。
シジマとはネットで調べれば出てくるが、口を閉じて黙ってるという意味。
つまり口を開かぬ神。そんな神がいるのか、いたらどこで祭られているのか、箱が発見されたのは四国だが、
四国の歴史を調べてもなかなかシジマノ神などというモノは出てこないらしい。
俺は口を閉じて黙っているという響きに、容易に開かない箱を連想させた。(続く)

737 本当にあった怖い名無し 2011/05/16(月) 08:40:08.19 ID:dEwbPnf90
Aが話を続ける。

「俺一人ではちょっとお手上げだわ 明日、知り合いの神社の神主さんに見てもらうように頼んだから
お前も付いてきてくれ」と頼まれる。
ここまで来たんだ 行くしかない。

翌日、Aと共にAの知り合いの神社へ向かった。
神主さんは箱を見ると顔を渋らせて「うーん・・・こりゃあ・・」と呟く。
これなんだかわかりませんか?と俺が恐る恐る尋ねると、神主さんは、
「いやぁ・・・ワシはわからんけんど・・こりゃあ、封印されとるがぁやな。」
と、土佐弁で話し始めた。
「この箱はな、たぶん物部(ものべ)の陰陽師のもんやないやろうか。
ワシの仮説やけど、この中に入っちょったがは 妖怪の類で人間やない。
なんでおんしの家にあったかは解らん。
けんど、おんしゃあらは悪いもんの封印を解いたのかもしれん。」

俺たちは身体の震えが止まらなかった。
Aが「どうしたらいいんですか?」と神主さんに詰め寄ると、「知らん」と一蹴された。
そして、「気は進まんが、ワシが預かっちゃろう。なんか分かったら知らせる。」と言い、
箱は神主さんに保管されることとなった。(続く)

738 本当にあった怖い名無し 2011/05/16(月) 08:51:09.98 ID:dEwbPnf90

数日してからAに連絡が届く事になる。
Aからの話によると、シジマノカミはその昔、土佐の山にいた化物で、
巨大な貝に毛が生えた容姿だったそうだ。
台風の時期になると暴れ出すため、
当時の物部村に伝わる陰陽道「いざなぎ流」に封印されたそうだ。

それがどうして実家にあったのか、その経緯は分からない。

あれから数年経つが、俺とAに何も悪い事は起っていない。

神主さんはつづけてこう言ったそうだ。
「シジマノ神は山の奥深くに帰ったと思う。
この変わり果てた現代でなにか悪さをするとも到底思えないが・・・」

あの箱は今でも神主さんが管理している。

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