この怖い話は約 3 分で読めます。
間違いなく洒落にならないと思ったので投下させて頂きます。
まず最初に、私には「霊感」という物が全く無く、またそういった類の物も信じてはおりませんでした。
「見える」という友人から霊の話を聞いていても、自分に見えないと存在が分からないし、また友人が私を怖がらせようとしているだけだと思っていました。
しかしそんな私の考えを根底から覆す事件が起きてしまったのです
十年程前の話でしょうか…
当時私の仕事は忙しく、休みがほとんど取れない毎日を過ごしていました。
そんなある日、
偶然にも平日の休みが貰えたのです、
私の胸は躍りました。
「久しぶりに車でゆっくりドライブができるぞ」
私は早速友人を誘おうと考えましたが、今日は平日です
何人かに連絡しましたがやはり友人達は仕事で都合が付きませんでした。
私は悩みました。
そしてしばらく考えた結果、どうせ一人で行くならカーブがきつい事で有名なあの「六甲山ハイウェイ」に行きたいなと考えました。
もちろん誰かを乗せて走るなら安全運転を心掛けますが、一人で走るのなら少し勾配の急なコースで走り屋気分を味わってみたいと思ったのです。
そう考えた私はいても立ってもいられなくなり、すぐ準備をして六甲山ハイウェイに向かいました。
533 本当にあった怖い名無し sage New! 2010/04/24(土) 02:59:32 ID:5YT/IK93O
一時間程走り、六甲山ハイウェイに到着しました。
平日だからなのかあまり車は通ってはいません
初めて走るコースだったので私は少し安心し、六甲山を走り始めました。想像以上の急カーブが私を待ち受けます。
私はその一つ一つをゆっくりと曲がりながらドライブを楽しんでおりました。
窓から差すぽかぽかとした陽気、心地良い風。
私は
「ああ、来て良かったなあ」
と思いました。
しかしそんな私の思いをかき消すかの如く、けたたましいエンジン音で後ろから一台のバイクが近付いて来ました。
そのバイクは私の車の後ろに付け、ブンブンと煽り始めましたそして蛇行を繰り返します。
私は左端に寄り速度を落とし、彼が追い越してくれる事を期待しました。
すると彼は追い越す事無く一層激しく煽り始めたのです!
私は「これは厄介な奴に目をつけられたな…」と思いました。
どうしようか迷っていると彼は私の車に横付けし、ヘルメットのシールドを上げて
「邪魔じゃい!ボケェ!」
と怒鳴り、私を追い越し急加速してカーブの向こうへと消えて行きました。
私は少しブルーになりましたが、気を取り直してまた走り始めました。
しかし五分程走った時後ろからけたたましいエンジンが近付いて来たかと思うと
私の車の後ろに付けて煽り、蛇行を繰り返します。
しかもそのバイクはさっきのバイクではありませんか!
私は焦りました…
六甲はそんな一瞬で走り抜けてしまえる程短いコースでは無い筈です。
彼はさっきと同じように私の車に横付けし、
「邪魔じゃい!ボケェ!」と怒鳴って私を追い越して行きました。
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