Categories: 洒落怖

アケミちゃん

この怖い話は約 3 分で読めます。

最近話題になっていることを話したかと思えば、急に何年も前の話をし始めたり、
時事関連も詳しいかと思えば「この前の地震こわかったねー」というような話
には不自然なくらい反応が薄かったり、同じ話を繰り返し出したかと思えば、
急に無表情で黙ってしまったり。
完全に「可愛い女の子とお近づきになれた」という状況に有頂天になっていた
その時の自分はまるで解らなかったけれど、後から思えばなんといえばいいのか、
自分が見聞きした事ではなく、他所から伝わった情報をただ聞きかじって覚えた
だけといえば良いのか、上手く説明できないが、そんな不自然さと違和感が
アケミちゃんの言動にはあった。

675 3 sage New! 2012/04/07(土) 01:11:40.87 ID:izNH2elO0

ただし、浮かれまくっていたその時の俺にも一つだけ気になることがあった。
電車が走り僅かに揺れるたびに

「カチ…カチ…」

とプラスチックのような硬く軽い感じのものがぶつかり合うような、なんか
変な音がする。
俺は何の音だろうとあたりをキョロキョロしたのだが、音の正体がわからない。
アケミちゃんがその様子を見て「どうしたの?」と聞いてきたが、音の出所も
解らないし、別段気にする事もないと思った俺は「いや、とくに」と流した。
音の正体については後でわかる事になるが…

電車が目的地の前の駅に差し掛かった頃、アケミちゃんのバッグの中の
携帯が鳴った。
バッグを空け、携帯を中から取り出そうとしたとき、俺はバッグの中にとんでもないもの
が入っているのを見つけて一瞬思考が停止してしまった。

        ボロボロにさび付いた異様にでかい中華包丁2本

明らかに10代の女の子が持つには相応しくない代物だ。
というかこんなものを日常的に持ち歩くやつがいるとは思えない、明らかに異様な
光景だ。
アケミちゃんは直ぐにバッグを閉じてしまったが、俺の見間違いという事はない。
その間も「カチ…カチ…」と例の変な音はし続けていた。

そこで俺はやっとふと我に返り状況を分析してみた。
「そもそもこんな可愛い子が、目があったってだけで唐突に声をかけてくるって
状況がおかしくね?そんな上手い話あるわけがねーよ、この子ヤバイ子なんじゃ
ねーのか?」という疑念が出てきた。
疑念というより確信に近かったが…

676 4 sage New! 2012/04/07(土) 01:12:59.09 ID:izNH2elO0

そして、このまま目的地の駅で降りるのはまずいと感じた俺は、ひとまず
次の駅で降りることにした。
ただし、下りようとすると着いてくる可能性もある、そうなると申し開きが出来ないし
余計にピンチになるのが解りきっているから、電車が駅に停車し、発車直前、
ドアが閉まる寸前で降りる事にした。

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bronco

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