Categories: 洒落怖

ヤモリ女

この怖い話は約 3 分で読めます。

投稿させていただきます。

前から洒落怖をよく見ていた俺だが、最近まで一度も怖い経験をしたことがなかった。が、最近ついに経験してしまった。
あまり怖くはないかもしれないけど、投稿だけはしておこうと思う。
その日は大学の友人と就職活動について相談をするために、大学の近
くに一人暮らしをしているAの家に集まることになった。
んで、集まったのは語り部の俺とA、それとBの男3人、C、D、Eの女が3人。
集まってから、しばらくは鍋を囲みながらそれぞれの就職活動につい
て話をしていたが、やはり大学生。集まれば当然騒がしくなってくるし、
酒も入ってくるってなことで、最終的にはただの宴会になってしまった。
しばらくして、B、C、Eが寝てしまい俺とA、Eの3人で酒をチビチ
ビと飲んでいた。

そのあともたわいのない話をしていたのだが、ふと気がつくとAがベラ
ンダに出るためのガラス戸の外を気にしだした。最初は、そっちにCが寝
ていたので「こいつ、Cに気があるのか」とニヤニヤしていたのだが、
どうも違うらしい。
落ち着きなくソワソワとしだしたかと思ったら、ついに震えだした。
「ヤバイヤバイ」と顔面蒼白でつぶやき続けるAを見て、さすがに様子
をおかしく感じた俺とEは彼に事情を説明するように求めた。
すると、彼はポツリとつぶやいた。

963 本当にあった怖い名無し sage 2010/01/29(金) 23:09:15 ID:gADae/VV0

A:「見てる」
俺:「は?誰がだ?」
俺はベランダの外を見たんだけど、誰もいない。
周りの民家の明かりが静かにともっているだけなのだ。
でも、Aの震えはどんどんひどくなっていく。
E:「俺君。誰かいるの?」
俺:「いや・・・、誰もいないと思うんだけど」
そういって、俺はベランダのガラス戸を開けようとした瞬間、
A:「やめろ!!」
Aが初めて見せる表情で、俺を怒鳴りつけた。
このせいで、寝ていた連中も全員目が覚めてしまい、
まるで俺とAがケンカでもしたかのような雰囲気になってしまった。
俺:「なぁ、俺にはだれもいないように見えるんだが。お前には何が見えているんだ?」
わけがわからないので、イライラし始める俺の肩をCが叩いた。
C:「俺君。今日はここに泊まろう」
俺:「はぁ・・・?」
C:「いいから。他のみんなも絶対に部屋の外に出ないでね」
B:「はぁ?俺、終電が近いし・・・」
C:「だめ。今日はここに泊って。A君、いいよね?」
Aは静かにうなずいた。
不満を垂れるB、DにAを任せると、Cは俺とEを台所に連れて行った。
事情を説明してくれるようだった。
C:「あのね。ベランダの窓のところに女の人がいる」
俺:「・・・、はあ」
E:「冗談でしょ?」
C:「ううん、なんていえばわかるかな・・・。貞子、いやカヤコみたいな女の人。凄いこっちを睨んでる」
俺はここでやっと状況をそこそこ理解し始めた。
つまり、洒落怖の状況が自分に降りかかってきたということが。

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