Categories: 洒落怖

狐憑き

この怖い話は約 2 分で読めます。

391 狐憑き sage 2009/08/14(金) 17:54:04 ID:CI17fk/K0
今年の1月頃。
いつもと同じく仕事を終えて、電車に乗っていた時。
吊革を握り、ふと目の前座席に座っている人に視線を向けると、1人嫌な気を放っている
男性がいる。

まだ若い人だけど、全体的に覇気が欠け、眼がうつろの状態。

疲れているのかな…という印象だったが、ふと表情を見るとやけに眼がつりあがってい
る。

つり眼でも、ここまでの人ってあまり見たこと無いなあ。

ただそう感じました。
でも、じろじろ見るのは失礼だなと感じ、視点をそらそうとした時。
私の前でその若い男性の顔が、狐の顔にすりかわりました。

眼がものすごくつり上がり、ニヤニヤと薄気味悪い目つき。
そして、両方の口端が、目の辺りまで一気に裂け上がり、私の目を凝視してニタリと笑い
ました。

あまりの気持ち悪さに、声こそは出さないものの、やや後ろへ体がのけぞってしまいまし
た。

狐の目つきは、若い男性の目つきそのものでした。
その男性はすぐ電車から降りていきました。
降りていくときには、狐の顔から人の顔に戻っていました。
あれが狐憑きといわれるものかは分かりませんが、二度と視たくないと思いました。

bronco

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