Categories: 洒落怖

女郎宿

この怖い話は約 3 分で読めます。

525 本当にあった怖い名無し sage 2009/08/15(土) 11:02:09 ID:wQJNccSI0
お盆なので中学時代に体験した事を書きます

私の家は都市から少し離れた町にあり、日本家屋が立ち並ぶ場所にありました。
近所の噂では(両親は否定しましたが)元女郎宿を改築した家らしいです。
(改築したとはいえ、かな古い家でしたが)

その家は丁度カタカナの(コ)の字をしていて2階建てでした。
コの字の空白の部分は中庭になっていて、1階の中庭に沿っている廊下から庭に降りれました。
2階も中庭を見渡せるように窓付きの廊下が沿っていました。

さて、私は夏休みコの字でいう、縦棒の2階にある暗い広い和室で宿題をしていました。
ここは涼しくて勉強がはかどるのです。両親は買い物に行き私は留守番も兼ねてました。

朝の九時から一時間くらいしたところでしょうか、私はトイレにいきたくなりました。
トイレは一階と二階にありどちらもコの字の下の横線の端っこにありました。

私は中庭を見渡せる廊下を通って二階のトイレで用を足し、トイレから出ました。
その時私は何気なく窓を見ました。そこからは中庭をはさみコの字の上の横線の端っこにある
物置部屋が見えるのです。

なんと物置部屋の襖がガタガタ揺れているのです。私は泥棒だと思いました。
朝から大胆だな~と思いながらも、実際はとて怖くて足がすくんで動けませんでした。
私はどうするべきが迷いながも泥棒が出くるところを見て、顔を見てやろうと思い
もう一度トイレに入ってドアを少し閉めて隙間から正面の物置部屋を覗いていました。

526 本当にあった怖い名無し sage 2009/08/15(土) 11:03:07 ID:wQJNccSI0

その時です、私は一生忘れられない光景を見ました。

ガタガタ揺れていた襖がピタリと止まったかと思うと、突然スーと開いて中から女性が出てきたのです。
女性は上半身は裸で真っ白い肌が印象的でした。下半身は着物みたいなのを巻いていました。
髪はボサボサで全体的に気だるそうでしたが、目だけは血走っていた様に思います。

私はほんとうに腰を抜かしてしまいました。どう見てもこの世の者とは思えなかったからです。
それに近所の噂になってる「この家は元女郎宿」という事も思い出しました。

その女幽霊?は宙を睨んでいたかと思うと急に歩き出しました。速度はゆっくりでした。
じっと見ていると、なんとコの字の廊下を沿って歩いてくるのです。
このままではこちらがわのトイレに来てしまいます。

しかし腰を抜かして動けません。

女幽霊は歩いてきました。そして、コの字の縦線の宿題をしていた和室まできた時に突然スーと和室に入りました。
私はチャンスだと思い、自分に気合を入れトイレを出て中庭に飛び降りようと決心しました。
(そんなに高くないし、夜遊びする時はよく飛び降りていたので)
そして、ドアをソローと開けた瞬間でした。

Page: 1 2

bronco

Share
Published by
bronco

Recent Posts

ブライダルフェア

いや、たいして怖くないんだけど…

4年 ago

教祖の妻の肖像画

親が昔、へんな宗教にはまってた…

4年 ago

The Body

10年くらい前の話だけど・・・…

4年 ago

謎の曲

出所が分からない所からの楽曲ダ…

4年 ago

エレベーターで見たもの

じゃあ俺が生涯で一番ビビった話…

4年 ago

強烈な遺体

久しぶりに民話でなく現代の話を…

4年 ago