Categories: 洒落怖

呪い

この怖い話は約 4 分で読めます。

629 3 sage New! 2009/08/08(土) 04:30:33 ID:dTQaoa7y0
まず、肉体とは魂の入れ物であり、その二つが同調して初めて精神や心のような機能が動き出す、という話をした
まるでゲームのハードウェアとソフトウェアのような話だった、規格外の魂だと、肉体は受け入れるものの同調は低く抑えられる
鏡を見て、自分が自分で無いように見える、男なのに自分を女と思い込む、可愛いとかっこいいと思い込む、好きなのにできない、嫌いなのに得意、何が嫌い何が好き、それらが、魂と肉体の同調のズレから生じるという話だった。
俺の現状を要約すると、今俺の体には2つの魂が存在しているらしい、どうやら俺の体は霊媒体質らしく、何処かの霊を引き寄せたらしい、それもかなりの昔から。
それは、どうやら長い年月を経て俺の体を侵食しており
最近の調子の悪さ(実際は良さだが)は今まで肉体と同調していなかった魂が表面に現れようとしているため
魂(和尚は意識と言った)にかかる負担が半減され元々の魂が知覚できていない
このままだと自分の肉体の消耗を自覚できず体に害がある、と一気に話した。
 俺は理解できず「痛覚が無いから、肉体の限界に気付けないのと同じですか?」と聞くと、和尚は首を縦に振った。
 「ただ、お払いする危険性があるかというとそうでもありません」
「払ったからといって何か変わるものでもありませんし、そのもう一つの魂もかなり肉体と同調しています、恐らくは血縁者の方でしょう、そのうちあなたの魂に取り込まれます、とにかく、このまま放っておいても特に害はありません。」
 そう言って付け足した「貴方が調子に乗って無理をしようとしなければ、ですが」
 俺は黙って、間を置いて夢の話をした。和尚は静かに聞いていたが、じっと見つめられていた子供が自分に見えたと聞くと、静かに目を瞑った。
 「私はお勧めしませんが、必要だと言われるなら」
 と静かにいった、俺は悪夢を見なくなるならと、お願いした。
 お払いの儀式というのには簡単すぎる、塩水を被り、焚き火に当たりながら無心になる、というものだった。
 儀式が済んだあと、和尚は夢見心地の俺に近づき
「もしや、貴方の家系は見える人が多いのでは?」と聞いてきた、俺は首を縦に振った。
「でしょうね、産み落とされた肉体と魂が同じ物であれば、やはりそれは遺伝する物です」

630 4 sage New! 2009/08/08(土) 04:32:00 ID:dTQaoa7y0
実はこれは少し昔の話だ、お祓いをしてもらって悪夢は見なくなりました、その程度ならもちろん、これなら洒落コワに投稿するレベルじゃない。
後日談がある、俺はその話を聞き、言い伝えが本当か気になった。
実家に帰った時、祖父に相談し、蔵を開けてもらい家系図を探した、すると、家系図と同じ箱に入っていた封の切られていない巻物があった、俺はそれを無断で持ち出し、大学の先生に解読してもらうことにした。
到来した不景気の中、就職活動に必死になり、すっかりその資料を忘れ去り、会社に入社し、俺は社会人生活を送っていた。
あまりにハードなスケジュールの中、俺は寝なくてもよく、疲れない体になった事を思い出し、そしてその巻物を思い出した。
 研究室に顔を出し、先生に受け取りに来た事を伝えると、残念そうな顔をした先生に、一冊のノートと巻物を手渡された。
 これは面白いね、怪談の一種かい?と先生は言った、俺は、はあ・・・?と言い受け取った。
 ファーストフード店の机で、コーラ片手にノートをめくると、それは現代語訳された巻物だった、打ち取った首、領地、戦場、ペラペラとめくると、付箋が貼ってあった。
 俺の目に飛び込んだのは
「我死せども貴様らを子孫の代まで呪いし、汝ら死者の姿を目に映す、我、汝らの子に??し、これ、我が復讐なり」
 そしてその下に
「もしも、呪を受け継がぬ子が出た場合、殺すべし、其、??叉の生まれ変わりなり」

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