Categories: 洒落怖

友人の葬式

この怖い話は約 3 分で読めます。

俺はなるべく早く金は使わずに帰りたかったから最後の青○峠ルートを選んだ。
バイクでそこは昼に何度も通ってるし、ゆっくりいけば安全だと分かってたから。
だが、深夜に通るのは初めてだった。街頭はほとんどないし、ヘッドライトの照射範囲だけでは
ラインや路面状況が読みずらいので、速度を30km前後に絞った。
この峠には2つ真っ暗なトンネルがあるんだ。昼とおっても真っ暗なトンネルで、
トンネルの壁の染みがとても怖い。
二つ目のトンネルを抜けると下りになる。ギアをさらに一つ落としながらゆっくりと下る。
眠気がぶっ飛ぶくらい集中してたな。
でも、トンネル抜けて10分くらいたったら、突然白い霧が出たんだよ。
ホントに濃い霧で、ヘッドライトの2メートル前がやっと見えるくらい。
5分くらいその状態が続いて、(あの霧はなんだったんだろ?)
って思いながら下り続けた。
山へのツーリングは大好きで、結構夜の山も体験してるけど、あんな霧は初めてだった。

623 本当にあった怖い名無し New! 2009/08/08(土) 04:12:38 ID:8dvpNfeM0

フッて感じで霧が切れたので、霧の終点を見てみようと思い右ミラーを見たが、
まぁ、街頭も無い峠なのでほとんど見えなかった。
でも、2つのライトが見えた。ハロゲンとかじゃなくって黄色が強い感じの古っぽい色でボーっと光ってた。
「あ、後続車。」
この時間でも車通るんだなとか思いながら、もう少し近づいてきたら譲ろうって思った。
この暗闇では車のライトのほうが良く見えるし、バイクよりも早いから。
自分のバイクはマフラーが社外品で結構うるさいので、車の音を聞くことが出来ない。
そろそろかなと思ってもう一度右ミラーを見ると、後続車のライトの形が変だった。
なんていうのかな、ラグビーボールのような形で \ / ←こんな形してた。
(あー、SSバイクかな?同じバイクだからやっぱ抜くのも怖いんだろうな。)
と思って、俺が先導する形をとり続けたんだ。俺はこの峠結構よく知ってたし。
それで峠を越えてしばらくすると信号があるんだけど、そのときミラーを見たらもういなかった。
一応途中で麻○村って所に行く分かれ道があるから、そこで曲がったんだろうと思った。

で、帰ってきて、塩で体清めて風呂に入りながら気づいちゃったんだよ。
後ろにいた2つのヘッドライト、俺のバイクの右ミラーにしか映ってなかった。
俺は癖で片方のミラー見たらもう片方も確認するんだけど、左のミラーには一度も映ってなかった。
それから、普通後ろに夜に車がいるとさ、バイク海苔は分かると思うけど、前方に自分の陰が移るじゃん?
それが無かったんだよ、俺のバイクのライトの光しかなかったんだ。
あと、ミラーに映った2つのライト、カーブの時もミラーに張り付くように場所が動かなかった。

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