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154 本当にあった怖い名無し sage 2008/04/14(月) 03:32:45 ID:6ZuHkialO
冷や汗をかきながらどうにか林道を抜け車道に出た。いつ消えたのかはわからないが、無我夢中で家までたどり着いたころには歌声は消えていた。
家に帰り布団に入ってもしばらく眠れずにいたが、いつの間にか眠っていたらしい。そして私は夢を見た。
私はどうやらあの展望台にいるようだった。まだ展望台としての形はなしてはいないが、眼下に広がる景色からそう判断できた。私の周りにはたくさんの人がいた。しかし皆日本人ではなく、白人であった。
155 本当にあった怖い名無し sage 2008/04/14(月) 03:34:41 ID:6ZuHkialO
男性も女性も、若い者も年老いた者もいた。しかし、彼らは皆共通して寂しさと憧れの入り混じったような瞳をしていた。そして彼らの瞳の先には太平洋が広がっていた。
私がなんとも言えない気持ちで目を覚ますと、隣室の姉が私に声をかけてきた。夜中に歌うのは止めて欲しい、と。私が驚いて聞き返すと、姉曰わく私は夜中になにやら外国の歌を歌っていたらしい。
156 本当にあった怖い名無し sage 2008/04/14(月) 03:37:13 ID:6ZuHkialO
それから私の身にはなにも特別なことは起こっていない。バイト先のコンビニもしばらく続けたがもう辞めてしまったし、件の公園に立ち寄ることも、もうない。
しかし時々思い出す。彼らのあの瞳を。どこか寂しげなあの歌声を。彼らがどのような人たちで、なぜ私の夢に現れたかを知る由はない。彼らは遠く広がる海の先に、帰り得ぬ故郷を夢見たのだろうか。
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