この怖い話は約 3 分で読めます。

オレはさっき店員から聞いた話を走る車の中でコーヒーを飲みながら友達に話した。
「それマジで?やばいんじゃないん?」
「まぁはずすまーや。見るだけならええんと。」
「外したらどうなるか知りたいわ。○○ちゃん外してみてや。」
「お前店員と同じ事言よるわ」
そんな話をしながら、店員に教えてもらった通り車を走らせた。

「お、アレじゃないん?」
神社らしきものが見えてきた。
そこは結構山を上ったとこで、神社はちょうど頂上付近に建ってるって感じだった。
その辺り一帯がたぶんS峰なんだと思う。
オレ達は車を停め、神社に入ったが、神社は思ったより奇麗でなんだか拍子抜けしてしまった。

「なんか心霊スポットって感じでもないのー。」
「おぉ、これならW(近所の地名)の神社のがよっぽど怖いで。」
「まぁ、絵馬探してみようや。」
絵馬がかけてある掲示板みたいなものはすぐに見つかった。
幅2メートル弱くらいのものが2つ並んでいた。
「右側の一番下の右から2~3番目・・・」
絵馬は掲示板全体に、ギッシリといった感じでかけられていたが、店員が言った箇所に目をやるとちょっとおかしい。
「あった?」
「いや、ないけど・・・何コレ?」
右側の掲示板、一番下の一番右。
絵馬をかける釘の根元に、なんだか郵便ポストのような、ロッカーのような、いや、まるでビルの配線やらが入ってて、丸いとこを押して取手を出して開くやつみたいな(わかってもらえるか・・・)。
そんなものが取り付けられていて、蓋に開いた小さな穴を通って釘が打ち付けられていた。
その蓋の両端は耳みたいに取手が出してあって、それぞれ南京錠がしてあった。

「・・・?」
「こん中に遺書が入っとるとか・・・?」
「・・・!そうじゃ、きっとそうじゃ!うぉ、これ怖い」
中に目的のそれが入っていると確信して妙にテンションがあがったオレらは、そのロッカーみたいな、箱をはずしてみようとなった。

箱は掲示板には釘で打ち付けられているだけだったので、みんなで引っ張ればはずれそうな気がした。
最初に、外に掛かってる絵馬を全部はずして、車からもってきたマイナスドライバーで箱の打ち付けられている部分を持ち上げて、指が入るくらいの隙間になってからみんなで引っ張った。
「バキッ!」
と音がして箱が外れた。
「うぉ!外れた!」

中には明らかに他のものより古い、黒ずんだ絵馬が入っていた。
みんな最初は黙ってみていたが、オレは絵馬に顔を近付けよく見てみた。
何も書いてない・・・
裏返してみると、字らしきものが書いてある・・・
みんなも顔を近付けた。
「おい、火ぃ点けて。見えんわ。」
友達がライターの火で絵馬を灯す。

【大好きなYさん
大好きなYさん
祈ったのに
離れて行った
裏切られた
許さない】

「!!!」
みんな絶句した・・・
これは怖い!
「うぉ~~!怖ぇ~~~~!!!!」
テンションが上がったオレは調子にのってオーバーリアクションをしてしまった。
手に持っていた絵馬がオレが振った手に引っかかってポーンと飛んで行った。
「あっ!」
カツンと音を立てて落ちる絵馬。
オレは急いで拾い、すぐにもとの場所にかけた。
「・・・やべ。」
「・・・さすが○○ちゃん。」
「いや、ホンマにわざとじゃないんよ、ちょっと調子乗ってもうて・・・」
友達に言い訳をしてもしょうがないのだが、なんだか怖くてそんなことを言った。
「ヤバいんかね?」
「・・・ま、迷信じゃろ。なんもないよ、こんなもん。」
ちょっとビビりはじめたオレに気を使ってくれる友達にちょっとホッとしたその瞬間、

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bronco

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