この怖い話は約 3 分で読めます。

504 1 sage 2011/12/08(木) 06:23:01.92 ID:L82SqJ1q0
俺が中学生の夏休みの話。

当時近所の割と有名なチェーンのホテルが廃墟と化してた。
割と仲良かった友達2人とその廃墟を探索することになった。友達をAとBとしよう。
勿論廃墟とはいえ、正面の入口は鍵かけられてたんだけど、裏口は何故か空いてて、そこから侵入出来た。

別に肝試しとかじゃなく、探検みたいな感覚だったから初めは昼間に軽装で忍び込んだ。
中は大分荒れてて、いろんな物が雑多に転がっていた。

ロビーや客室などを探索し、ほとんどの部屋は鍵がかかってて空かなかったんだけど、4階の一室だけ鍵が空いている部屋を見つけて、秘密基地にすることにした。

505 2 sage 2011/12/08(木) 06:24:09.15 ID:L82SqJ1q0
ホコリとカビ臭さが多少あるものの、ベッドが放置されていたのでしばらくゴロゴロしたり、他の階から使えそうな椅子やらを運び入れたりした。

夕方になり、電気がつかなくて暗くなってきたので、翌日いろいろ使えそうな物を揃えて持ち込もう、ということになった。
それからAの家で持ち込む物を考え、ゲームしてそれぞれ帰宅した。

翌日の昼過ぎに、各々懐中電灯や、コンセントは使えなそうだったので照明の足しにキャンドル、お菓子、飲み物とは別に水などを持ち寄り、再び廃墟へと向かった。

それ等を4階の部屋に置き、前日に行かなかった地下への探索をすることにした。
地下は日が差さなく、電気もつかないので真っ暗だったため、前日は探索を断念していた。

506 3 sage 2011/12/08(木) 06:25:22.47 ID:L82SqJ1q0
3人それぞれ懐中電灯を持ち、俺はぶっちゃけ何もないだろうなぁと思いつつ地下に降りて行った。
地下はそれなりに広く、いくつも部屋があった。空いている部屋と空いていない部屋があり、俺たちははぐれないように一定の距離を保ちながら何か使えるものはないか探していた。

地下は本当に暗く、また部屋の中は特に閉塞感で不気味さを漂わせていた。昼間とはいえ、だんだん怖くなっていたが、AもBも平気な様子だったので、俺も怖がるそぶりを見せないようにしていた。

そして、地下の空いている部屋で鍵の沢山入っている箱をみつけた。鍵を取り出しながら見ていくと、客室の鍵も幾つか入っていた。

そこで一旦箱ごと上に戻り、客室の鍵が使えるか試してみた。幾つか試してみたが、何故か部屋番にあった鍵でも鍵を開けることは出来なかった。鍵穴には入るのに、回せなかったのだ。

俺「ホテルを閉めるときに何か特殊な処理でもしたのかな」
A「4階のあの部屋は空いててラッキーだったな」
などと話し、次に客室以外の部屋の鍵もあかないか試すことにした。

507 3 sage 2011/12/08(木) 06:27:15.17 ID:L82SqJ1q0
客室の鍵は、よくある何か半透明の部屋番の書かれた直方体の奴がついていたが、それ以外の鍵は小さなキーホルダーに部屋名が書かれていた。

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