この怖い話は約 4 分で読めます。

取り敢えず、子供の頃の話。今は都会へ引っ越してきてるんだが、子供の頃は村?(っていうか集落かもしれない)に住んでたときの話。

俺んちの裏には山が在った。なんの変哲もないただの山なんだが、詳細はそうでもなかった。
その山は村で、呪われていると噂されてたんだ。だから両親や祖父母からは「絶対に行くな」と念を押されたし、俺も流石に行かなかったんだ。
なんでも、山に入るとそれを期に良くないことが起きるらしい。それか、山の中で遭難(神隠し?)。
村では有名な心霊スポットであり、だれも行かない心霊スポットでもあった。でもそんな中、一定の人間だけは山へ行くことがあった。
それはいわゆる旅行客。恐らく、この村内だけの噂だったんだと思う、山が呪われているってのは。
村にはなんのお土産屋もないし、正直言ってなぜにこの村に旅行客が来るのかそれがなんとも疑問だった。そして山へ行くことも疑問だった。
しかしだ、旅行客は山へ入ってなにも起きなかったかのごとく降りてくる。いや、実際なにも起きなかったのだろう。

旅行客が言うには山の奥に、廃れた神社があったそうだ。ほかの旅行客も口々にそう言ってたから本当なんだろうなあと俺も思った。

某日、学校で友達が山の奥の神社の話を俺にした。友達が疑問に思ったらしい、なぜ神社がある山が呪われているのか、と。
俺も言われて気付いた。確かに変なもんだと思った。そこで友達は提案したんだ、山へ行こうってね。
多分、その時の俺に恐怖心なんてものはなかったと思う。なぜなら、旅行客はだれひとりとして無事に戻ってくるからだ。
きっと呪われてるなんてのは迷信なんだろう、俺と友達はそう結論付けて、放課後、山へ行く事にした。

俺は、懐中電灯、虫除けスプレー、おやつを持っていった。あれだな、神社でおやつにしようぜwって話なったんだw
友達も俺んちにきて、山へ入ることになった。もちろん、親には言わなかった。

254 呪われてる2 ◆lh3REEGwNw 2009/12/28(月) 14:17:00 ID:3/eWtlpR0

まあ、結局山へ入るときもなんの異変も感じなかったんだ。多分、気分がハイだったからかもしれないが。
放課後ということもあり、日も沈みかけていたんだ。こりゃあおやつ食う暇なんてないかなーと達観してた俺と友達は無事、神社へ着いた。
でもここにきてやっと俺たちは後悔することになったんだ。神社の……、ちょうど、社の奥からなにかが覗いている気がしたんだ。
そこで俺たちは固まった。覗かれている気がしただけで、実際に覗かれているかは判らなかったんだけど……。
気分が悪くなった。友達は顔が引き攣っていた。逃げ様と思い、踵を返そうとしたら身体が全く動かなかった。
やばい、と思った。呪い殺されると思った。でも身体が動かず、頭がくらくらする。
すると、どこか遠くの場所で「ゴトン!」という音がした。金槌を地面に落としてしまったような音がしたんだ。
そこで金縛りが解け、俺はすぐさま友達の手を引っ張り逃げ出した。
途中、なんども木の根に足を掬われた。転びはしなかったが、転んだらおしまいだろうと思った。
ふと気付いた。さっきまでほのかにまだ明るかった空が闇に包まれていることに。
恐怖心は肥大し、異変に気付いた。後ろから、なにかが追ってくるように感じた。いや、追ってきていた。
がさがさと草を掻き分けるように確実に俺に近付いていた。追いつかれたら死ぬと直感した。
後ろをちら、と見たんだ。そこには見るもおぞましい、謎の黒い猿が追ってきてたんだ。目が血走っていた。
死ぬ! 死ぬ! と思いながら、なんとか山から抜ける。黒い猿も追ってこなかった。
はあ、とため息を吐いて、震える手足でなんとか家に帰った。というか家はすぐ目の前だったしな。

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bronco

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