この怖い話は約 3 分で読めます。

136 : 本当にあった怖い名無し[sage] : 投稿日:2013/03/05 16:21:00 ID:W+5oB94M0

無言のままそんな風に迫られたら誰だってびびる、しかも外に逃げ出せない状態なら尚更
もう扉が壊れてもいいと言わんばかりに学生は扉を叩いてつっかい棒を外そうとした
だが遅すぎてそいつ等に学生は取り押さえられた
フゥフゥという興奮した荒い息、そして更に強まる獣臭
学生は完全にパニックになっていた、相手の意図も正体も解らない
だけど確実にヤバイ感じだ、取り押さえている手も異様に冷たいし密着しているから臭いが凄い
離せ、離してくださいと叫んでいるとのし掛かるような姿勢で狐面が近付いてきた
タラリ、タラリと学生の顔から首筋、着ていたシャツの肌が出ている部分に粘液がかかる

137 : 本当にあった怖い名無し[sage] : 投稿日:2013/03/05 16:23:15 ID:W+5oB94M0

狐面は目の部分だけでなく、口の部分も横線状に穴が開いていた
そこから巫女達が唾液を垂らしていたのだ
しかもそれを両手で塗りつけるようにして肌に広げてくる
どんだけ止めてくれと懇願しても巫女達は止めようとしなかった
混乱と強烈な獣臭と唾液の臭い、更に荒らげた呼吸に追い詰められ学生は意識を失った

翌日、お参りをした人が本堂につっかい棒をしているのを発見し監禁されていた学生を発見
起こされた学生は恐怖の一夜を思い出したが、残っているのはボロボロに引き裂かれたエロ本だけ
彼自身には唾液や臭いどころか何の異常もなく、本殿内の空気は清浄で獣臭さなど全く残っていなかったという

138 : 本当にあった怖い名無し[sage] : 投稿日:2013/03/05 16:27:36 ID:W+5oB94M0

警察も出て来て悪ふざけが過ぎているとリーダーと手下の両親に連絡が入った
しかし、両親達はそれどころではなかったという
リーダーとその晩神社に居た手下達は、全員正気を失い獣のように唸り四つん這いで暴れていたからだ
彼らは暫くの後正気を取り戻したがかつての横暴さは鳴りを潜め、その内全員が離ればなれに転校したという
学生と言えばあの一夜を除けば何も起こらず平穏な日々を過ごしていたらしい
ただ、時たま異常に獣臭い場合があり、それを指摘すると慌ててあの神社に参拝したそうだ
その代わり、それ以降彼に悪意を持って近付こうとした相手は大概直ぐに遠離り悪縁は長続きしなかったそうな

終わり

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